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楠の会だよりNo.241号(2022年7月)記事より 

天(あめ)の海に 雲の波立ち 月の船
星の林に 漕(こ)ぎ隠る見ゆ
   
            (万葉集 柿本人麿)
今年は博多の夏祭り、祇園山笠が復活し、お決まりの場所に飾り山笠が出ています。
ほっとしたのもつかの間、油断するとコロナはいつでも勢いを盛り返してきます。
その上今年、九州北部は空梅雨でした。激しい気候変動にも振り回され、ゆっくりと季節の移り変わりを楽しむことができないこの頃です。
もうすぐ七夕です。古代の人々が空を見上げて、月の船、雲の波、星の林と表現した心に思いを寄せてみたくなりました。

    

我が家の8050問題解消に向けて
 ~「一般社団法人OSDよりそいネットワーク
            ガイドブック」より~

新しい年度が始まり、各地の支部会も順調に活動しています。
KHJ本部の総会も6月26日に終わりました。
私たちが抱える課題は前年度講演会をやっていただいた一般社団法人OSDよりそいネットワークの言う、「親(O)が、生前に(S)、できること(D)は何だろう」をそれぞれに考えていくことではないでしょうか。
6月の親の会で話題がでていましたが、やはり高齢の親子の問題は何をするにも時間がなくなってきていますので、対策をもっと積極的に考えていかなくてはならないでしょう。
今一度ひきこもり問題の基本をOSD発行「我が家の8050ガイドブック」に従って、おさらいしてみたいと思います。
方向性は2つ、1,現状を何とかしたい 2.この先起こることに備えたい、について、「ガイドブック」から抜き出してみます。
◆問題 困っていることは何か、整理してみよう
日々状況は変化していても、年齢を重ねたり、変化の少ない生活が続くと、それに気づきづらくなります。
家の中の問題を外に出すだけで解決したケースもあります。
ここ数年ひきこもりや障害者に対する支援や環境は大きく変わりつつありますから、まずは今ある問題を整理して、どこかに相談すること。
◆相談 できれば相談は早めがいい
「7040」「6030」のうちに相談しよう。
年を取ると理解度が下がったり、仕方がないとあきらめてしまうこともある。
特に8050の問題における当事者や親からの親亡き後の経済的な不安を含むものが多くを占めている。
ファイナンシャルプランナー(FP)に相談してみよう。
FPは相談者の経済的な問題を解決につなげていくために必要とする情報を収集して整理し、現状を分析する手法を学んでいます。
親亡き後の当事者の生活が守られるように寄り添います。
◆制度利用 障害年金を取得するためには
「障害年金」は現状を打開する「希望の光」になります。
「障害」の二つの文字のせいで、「自分は障害者ではない」と受給に抵抗感を抱く人が多いのも事実です。
しかし「障害年金」は現状を打開する「希望の光」になることも事実です。
年金は保険制度になっています。特に障害年金は20歳になると日本に住んでいる人が強制的に加入しているいわば「障害年金保険」です。
なのに加入していることすら知らない人が多い。
すでに加入している保険ですから、請求できる状態になってしまったときは躊躇なく「障害年金」を受給しましょう。
その他「障害者総合支援法」、「生活困窮者自立支援法」などによって障害者や経済的に困窮している人、しそうな人に対して様々な支援が用意されています。
デメリットは全くと言っていいほどありません。
障害年金を受給したために将来老齢年金が受け取れなくなるとか、年金保険料が上がることはありません。
障害年金を受給しながら就労も可能です。それによって無理のない働き方をすることも可能です。
障害年金を受給する条件 
 ①年金制度加入中に初診日があること
 ②保険料納付要件を満たしている
 ③障害等級表に該当する障害の状態にあること
ひきこもりに対する公的な支援制度もあります。
障害者総合支援法、生活困窮者自立支援法などによって、障害者や経済的に困窮している人、しそうな人に対して様々な支援が用意されています。
これらについてはひきこもり支援センターや近くの役所の生活支援窓口で相談することができます。
◆備え1.親が認知症になったら
親が認知症になるとお金や不動産が使えなくなることがあります。もし財産凍結されてしまったら、法定後見制度を利用するしかありません。
〇法定後見制度:認知症などにより判断能力が低下したのちに、家庭裁判所が後見人を選ぶ制度。
・法定後見制度のメリット:家庭裁判所の監督のもと、後見人に財産を守ってもらうことができます。
・デメリット・注意点:弁護士や司法書士などの専門家が後見人に選任される可能性があります。その場合、月額2~5万円程度の報酬がかかります。
〇任意後見制度
認知症などにより判断能力が低下した場合にそなえて自分で自分の後見人を決めておく制度。
任意後見制度のメリット:家族や信頼できる第3者・団体に財産の管理を任せることができます。
デメリット:任意後見監督人の報酬が月1万円~2万円親が亡くなるまでかかります。
〇家族信託
信頼できる家族に財産の管理をお願いする制度
メリット:後見制度と異なり、家族だけで管理することができます。
デメリット・注意点:財産の管理ができる家族がいないと利用できません。
◆備え2.親亡き後に対して~親が亡くなった時に起きること~
まずは葬儀や納骨を誰が行うの?公的な手続きの多くは短期間で行わなければなりません。
親の財産が凍結されるので、使うためには相続手続きが必要です。
相続手続きは遺言書がなければ遺産分割協議が必要。遺された子たちで協議ができるか?これらの不安に備える対策があります。
①相続の手続き→遺言書の準備 遺言書の3つの形式
  1.自筆証書遺言(自分で手書きで書く)
  2.公正証書遺言(公証人が関与して作成する遺言)
  3.秘密証書遺言(内容を秘密にしたまま作成できる遺言)
  →家族信託委任契約  遺言書と同じ効果を得ることができます。
②葬儀や納骨などの死後事務→死後事務委任契約 
親が亡くなった後の葬儀、納骨、法要、医療費などの支払いを第3者に依頼しておく契約。親が亡くなった後の様々な手続きを子どもがする必要がありません。
但し、費用の支払い方法(前払いか後払いか)に注意しましょう。信頼できる第3者や団体に任せることが大切です。

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今月は他にも素晴らしい投稿記事があります。ぜひ「楠の会だより」をご覧ください。
なお、当ホームページに「楠の会だより投稿」のサブページを設置しました。
こちらの方もご利用ください。
投稿の一部を掲載しています。→楠の会だより投稿    

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福岡「楠の会」支部会だより

数ある支部会だよりからいくつかの支部をWEB編集者独断で選んでいます。他の支部会の状況をご覧になりたい方は、「楠の会だより」をご利用ください。

★福岡の集い  6 月10日(金) 13:40~16:00 (あすみん)  参加者 10名 ( 女性7 , 男性3 )

〇 福岡市ひきこもり支援センターから紹介されたと言う方が時々参加されますが、そんな時どのようなお話合いがあったか、話題提供をしていただくことがあります。
今回もいい話題がでました。一つは親の息子さんへの呼び方を変えるように、とアドバイスを受けたということです。
往々にして子を呼ぶとき子ども時代からの「‥‥ちゃん」だったりしますが、それを変えろと言うわけです。確か斎藤環さんの本にもそのようなことが書かれていました。
子どもをお隣の親しいお兄さんを相手にしているように対応するようにと、親子の距離を取るように勧められています。
ひきこもり問題は親離れ子離れができなかったところでの、特に”子ども側のもがき”とも取れます。その意味で、何はともあれ、あなたは親がかりの子どもではなく一人前の大人だよ、として親が認めることはまず大事なことだと思います。
支援者の方がこんなことから親の支援をされていることがわかりました。
〇 もう一つは、最初の相談の仕方についてです。
切羽詰まって何かアドバイスが欲しくて相談窓口を訪ねた方が失望したと言うお話が出ました。
親は何はともあれ子どもの状況を話そうとします。
あるいは成育歴のメモを持っていく方もあります。
もちろんひきこもりしている子どもの状況を知ってもらうことから始めますが、お医者さんと違っていることを親は知っておく必要があります。
いわゆる心理相談では相談を受けている親と子の心理的関係性を見られます。
どうしたらいいかと言う子についてのアドバイスを受けたい親は失望する場合があるでしょう。
願わくは、相談を受ける支援者側から、今後どんなことをやっていこうとしているのか、説明をしていただけるといいのではないかと思いました。(F)

★ 福岡東部の集い 6月 26日( 日) 13:30~16:00 (コミセンわじろ)  参加者11人

〇 この危険な暑さとコロナ禍の中、息苦しいマスクをかけて、部屋が狭く感じるほどの11人の参加をいただきました。
20歳代の息子さんのことで初めてお見えになられた若いご両親がこれまでの経緯を語っていただきました。
古いメンバーの皆さんがそれに応えてご自分の経験をお話しました。
〇今回親亡き後、経済的精神的な面で一人で生きることができるかの話題も出ましたが、体調などよくない苦しい状況にいる当事者たちが自分の知らないところで親たちが話している内容をどのように思うだろうかと言う思いが頭をよぎりました。
と同時に東部の会にいつも参加されている当事者の方が親の話を聞いて、よく「ちょっと違うのですよ」とか「本人に届かない」と言われていましたが、そのたびに「ここは親の会だから親の立場で話しているのですから」と言ってきました。
しかし本当はそこで丁寧にその言葉に耳を傾け、お気持ちを聞かせていただくべきだったと反省しました。
〇 前お父様がお母様に、母の日にプレゼントをされていた紫陽花を、お嬢さんが手入れするようになった。
園芸が好きになったようだと、素敵なお話がありました。(S)




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