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楠の会だよりNo.291号(2026年9月)記事より

ここにありて 筑紫やいづち 白雲の
  たなびく山の 方にしあるらし
                (万葉集 大伴旅人)

かくのみに ありけるものを 萩の花
  咲きてありやと 問ひし君はも
                 (万葉集 余明軍)

西鉄太宰府線に「旅人(たびと)」という電車が走っています。万葉集の歌人大伴旅人は62歳頃太宰府に左遷され、その後4年程を経て都に帰還。その時の歌が上、そして2年後帰らぬ人となった旅人を悼む歌が下の歌です。


残暑お見舞い申し上げます。猛暑の夏を無事お過ごしになられたでしょうか。
今地球は大荒れです。CO2の増加による地球温暖化。それによる異常気象;豪雨、熱波、台風、竜巻、山火事。人類によってめちゃめちゃに痛めつけられた地球の逆襲に見えます。地球温暖化には目もくれず、名目にもならない名目から大量殺戮、戦争に走る大国の権力者たち。そんな空気に触発されてか、戦争をしないという憲法を持ちながら戦争の備えをしようと、市民の声には耳を貸さず防衛力を強化する政府。私たちがお金を使って欲しいことが他にあるというのに。そんな政治家たちを選んだのは私たち市民。猛暑に悲鳴を上げている私たちはどうにも手が出せないでいます。

〔ひきこもりガイドラインが変わった!
~ゴールは「自立」ではなく「自律」というプロセス~

斎藤環先生のサイトに大変興味深い記事がありました。それは2025年度の政府発行ガイドラインで「自立」ではなく「自律」のプロセスを目指すという、従来のひきこもり支援とは違った見解が出たことに対する先生の見解でした。確かにこの方向は当事者たちに歓迎されることではないかと思われました。皆様にも見ていただきたいと思い、取り上げてみました。ぜひご意見をお聞かせください。

「ひきこもり支援ガイドライン」で支援の目指す姿
ひきこもり支援では、本人やその家族が、自らの意思により、今後の生き方や社会との関わり方などを決めていくことができる(自律する)ようになることを目標とします。本人が社会参加を実現することや就労することのみを支援のゴールにはせず、自律に向かうプロセスとしてとらえることが必要です。
ここで言う自律は、「自身を肯定し、主体的な決定ができる状態」のことを指します。支援する際には、支援者も本人やその家族も、ともに「自律」することができるよう、互いにプロセスを共有していきます。

中略
以下、斉藤環先生の論文からの引用が続きますがここでは省略させていただきます。
ご興味のある方は、インターネットで 斎藤 環『ひきこもりと「自律」』 などで検索戴くと多くの関連記事を見ることが出来ます。

楠の会だよりでは次のような言葉で結ばれています。


結論は、「楽しさ」こそ、生きるエネルギである、ということ。あまりにも日常的で、しかしよくよく納得できる見解です。右図を見て、当事者の心の動きを見てください。(※リアクタンス=自分の行動の自由が脅かされたり制限された時にその自由を回復しようとする反発・抵抗する心理)(記 吉村)

web編集者注)
上で言う図は、”斉藤環【第4回】「自律」とは何か−1”で検索しますと出てくる記事中の「図1 リアクタンス反応の連鎖」です。


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「楠の会」講演会のお知らせ
  10月18日(日)於JR福工大前駅構内
            コミセン和白
ご参加をお待ちしております。           


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<投稿Ⅰ 真夏の夜の夢>

KHJ全国ひきこもり家族会連合会が掲げた「ひきこもりの定義」をあらためて読んでみると、『概ね自宅等に留まり、社会的に孤立していることによって、本人への支援が必要と判断される程度に生活上の困難を有している状態像を指す』。
確かに家族と当事者が社会支援、行政支援を確定させることは大事なことですが、しかしそれを判別する基準として、このような定義はネガティブな表現ではないでしょうか。もう少し当事者及び家族の心情を斟酌して欲しいと思います。

当事者は全体を一概に語ることは難しいのですが、総合して内向的性格の人たちが多く、すべからく社会との軋轢を口にしているようです。内向的な性格は内気というより自分の中で自分なりの世界を作り上げ、自分を取り巻く社会に対し生きづらさを覚えてしまうのです。言い換えれば孤立した困窮者ではなく、居場所と触れ合い方がマッチすれば十分に社会適応でき、それなりに能力を発揮することが可能だと思われます。現況のひきこもり問題はその休息支援、回復支援、そして再度社会参加支援というプロセスが前提となっています。「心と体が回復したらさあ頑張って働こう」で良いのでしょうか。最も必要なのは、当事者自らが、好む道を選べることです。自分がかろうじて逃げ出してきた場所、傷ついて生気を失った場所に再度行けというのは賢明な支援でしょうか。

150万人を超えるひきこもり者(表面に出ているのはその一部でしょうが)が、もし働けずに親の庇護下から外れたら、全員生活保護対象になり、その後も支援レベルが上がらなければどうなりますか。ここからは私の真夏の夜の夢物語ですが、本人たちの意欲とひきこもりに対する理解の場が与えられれば、彼らの生産力及びその成果は相乗効果を現して相当なる国益にもなるのではないでしょうか。ひきこもり当事者と人材難に喘いでいる求人企業の橋渡しに先行投資されてはどうでしょうか。ひきこもり当事者は自ら納得すれば行動出来ます。ただし、その為に今一度、チャンスを与えて頂けませんか。彼らにもっと多くの情報を提供して夢を抱いて貰い、必要とあらばそれに必要なスキル習得と時間を提供していただけないでしょうか。それは日本企業の衰退を食い止めると共に大学などの産学連携という教育視野の広がりにも一役買えるかもしれません。このような取り組みは民間では試みを始めているようですが、公的機関では未だ見聞きしていません。その為に支援の矛先を根底から変える必要があると思うのですが、こんな思いは夢物語に終わるでしょうか。(会員H)

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今月は他にも素晴らしい投稿記事があります。ぜひ「楠の会だより」をご覧ください。
なお、当ホームページに「楠の会だより投稿」のサブページを設置しました。
こちらの方もご利用ください。
投稿の一部を掲載しています。→楠の会だより投稿    

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福岡「楠の会」支部会だより

数ある支部会だよりからいくつかの支部をWEB編集者独断で選んでいます。他の支部会の状況をご覧になりたい方は、「楠の会だより」をご利用ください。

★宗像の集い 8月 19日 (水)13: 30~16: 00( メイトム宗像 ) 参加者9名 (女性8、男性1)

1.  NHKプレミアムトーク 安田章大 7月17日放送 約45分
死に直面したという俳優でミュージツシャンの安田章大さんが、死(病気)とどのように向き合って、それを機に新しい人生をどう歩んでいるかを話されました。話のなかで心に残った言葉がありました。

①朝起きたとき一番にすることは、今日も命があったことを感謝し鳥の声、風の音などを通じて自然と一体化すること。そして今日の目標を立てること。
②他人の幸せは自分の幸せ。
③自分の考えが正しいとは限らない。他人の意見をよく聞くこと。
④普通とは?自分が考える普通は他人が考える普通と同じだとは限らない。

2.みんなの声
Aさん:普通については苦い思い出があります。子どもがひきこもりの状態になったとき、なぜ普通の人と同じように働けないんだ、普通に働けと尻をたたいて働くことを強制しました。その結果子どもの心はどんどん離れました。子どもは働きたくても働けない状態だったのだと、後になって気がつきました。

Bさん:娘は5月からB型作業所に通う予定でしたが体調や精神の状態が悪く、ずっと保留にしていました。
8月に入って今後の事が未定なのでどうするか決めないといけないのに、どうしたらいいのかわからなくて、1か月ずっと悩んでいたそうです。性格的に考え込むタイプです。
結論として相談員さんとは相性が悪いので断り、予約していたB型作業所も断って、今は治療に専念したいそうです。
私的に、ここまでやっとたどりついたのに、なかなか前に進めないもどかしさもありますが、私も出きることは、してあげたいのですが、娘にしか解決できない事もあると思っています。
気長に見守っていきたいと思います。

Cさん:徒然草の「存命の喜び日々に楽しまざらんや」に倣い、朝起きたとき今日も生きていたことを感謝しようと考えたことがありましたが、いつの間にか忘れていました。今日の話を聞いて、もう一度考えたいと思いました。              (参加者全員で発言持ち寄りのまとめ)

** 今月は「宗像の集い」以外はお休みでしたので、他の集いの報告はありません。

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