■楠の会だより投稿文の紹介■



大牟田地区80・50問題連続講座
第四回「成年後見の活用と親亡き後の備え」報告
                


親亡き後のひきこもり当事者である子どもがいったいどうやって生活していくのかということが、高齢の親の切実な悩みです(いわゆる80・50問題)。
第四回目の80・50問題連続講座のテーマは、ひきこもり問題の支援制度の一つとして成年後見制度を勉強しようということでした。
11月17日(土)午後2時から4時まで大牟田市文化会館で「成年後見の活用・親亡き後の備え~」というテーマで司法書士渡辺慎一郎氏を講師にお招きしました。
参加者は34名。精神障害者家族会・知的障者・楠の会会員・相談支援センター相談員・市議会議員・高校定時制教員・支援者など様々な顔ぶれでした。
講師の渡辺氏からは、①具体的な成年後見制度の概要 ②申し立て後見手続きの流れ ③後見人の仕事 ④後見人を利用できる条件などについて、わかりやすく具体的な事例をもとにお話しいただきました。
今回の講座の主たるテーマは、ひきこもり当事者が高齢の親亡き後に備えて後見制度(任意後見制度)をどう活用できるかを学習するということでしたが、学習会の中で一番問題になったのは、後見申し立てにあたり、①医師の診断書 ②本人の同意が必要という点でした。
その点については、ひきこもり当事者で発達障害や精神障害の病状があり、医師の診断書が取れて本人が同意すれば、後見制度(後見・保佐・補助)を活用が可能とのこと。
しかし、病状はあるものの医療機関に受診しておらず、本人が病識もなく、後見利用についても同意が得られなければ、後見制度の利用が困難という問題点もわかりました。
反対に、病状は特になくても本人の同意があれば任意後見制度を活用できる可能性はあることがわかり、支援制度の一つとして有効なことがわかりました。                                      
大牟田地区で今年度は、「ひきこもりと80・50問題~障がい・ひきこもり等当事者の生きづらさと親亡き後問題を考える~」をテーマに連続講座開催を企画し、昨年4月の1回目を皮切りに4回の講座を実施しました。
今後の開催予定は下記のとおりです。

第5回 1月26日(土) 福祉型家族信託制度活用~親亡き後問題の備え」    
   講師:ありあけ司法書士法人代表司法書士山本勝也氏  

第6回 3月23日(土)予定 「発達障がい・ひきこもり等当事者の就労支援」    
   講師:恵愛園たんぽぽ就労支援施設大牟田サテライト永江賢氏

第7回 5月25日(土)予定 「障がい・ひきこもり等当事者の生きづらさと差別を考える」    
   講師:大牟田障害者協議会事務局長 大場和正氏

上記の通り、次回第五回講座は、ひきこもり問題支援制度活用の一つとしての成年後見制度の欠陥を補う形の家族信託制度について、司法書士山本勝也氏の学習会を予定しています。どなたでもご参加ください。 
  (大牟田地区   K)