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楠の会だよりNo.240号(2022年6月)記事より 

夏は来ぬ   佐々木信綱作詞  小山作之助作曲
         (日本の歌100選)

卯の花の匂う垣根に
 時鳥(ほととぎす)早やも来鳴きて
  忍び音漏らす 夏は来ぬ

五月闇(さつきやみ)蛍とびかい
 水鶏(くいな)鳴き卯の花咲きて
  早苗植え渡す 夏は来ぬ



ある「親の集い」見聞記
        ~こんなことを話しています

福岡にひきこもりの親の会が発足して20年になりますが、この間に親たちはどのような歩みをたどり、それにつれて家族やその子たちがどうなっていったのか、家族の皆さんにも関係者の皆さんにも知っていただくこともいいかと思い、今現在の親の会のうち、ある部会の先月のことをお話ししてみたいと思います。
特にコロナが起こって以来、以前は少なくとも参加者が10人以上はあったのが、近頃は半分くらいになっていました。
この日も7人と少なかったのですが、部屋は12人収容の大きさなのでちょうど話しやすく聞き取りやすい広さです。
毎月係が3ヶ月前に会場の予約を電話でしています。幸いにこの施設は予約が取れないと言うことはないのですが、月の初めには忘れないように予約をしないといけません。
この会では常連さんが多いせいか、最初に自助グループの約束事を読んだりはしていなくて、席の順かまたは話し始めた人から順にお話をしています。
◎親ごころ
この日何か月ぶりに参加されたお母さまが、周りの質問などに何となく誘われてお話しされたことは、今更ながら親ってすごいなと思ったことでした。
この問題を抱えると夫婦間に亀裂が入り離婚も少なくありませんが、やはり一人親になり、自身は糖尿病の治療をしながら、働いて3人の子どもの道筋をつけられています。
見かけも決して丈夫そうなお体ではないのですが、ひきこもり関係の講演会には遠くても足を運ばれていました。
その結果次男は就労し、精神疾患を抱える長女は一人暮らしをするようになり、ひきこもり状態の長男はかなり時間がかかったようですが、散歩などかなり行動範囲が広がっている、そして話はしないが支援者の訪問を受け入れているなど、ゆっくりした変化が見られると話されました。
時々はこの話を聞いてきたはずですが、今回は十分時間をかけて最初の頃からのお話を聞かせていただき、親は逆境の中でもここまでやれるんだと親の力の凄さを改めて実感しました。
◎地域に広がる支援者の連携
次の話題は8050問題の渦中で、子どもと話ができないので困っているということについてでした。
奥様がなくなって以来、もう自分が動くしかなく、あちこち相談に出向かれました。
窓口の方が、こんな窓口を用意していても来ない人が多いのによく来られましたねとねぎらってくださったようでした。
親の会もそこで紹介されたそうでした。
特にいいなと思ったことは、市役所の相談窓口、地域の社会福祉協議会と繋がり、今相談窓口と社協から同時に4人の方が家に訪問していただいていると言うことです。
異なる支援団体でありながら4人の方がとてもうまく事を運んでいる様子が伺えます。
ただ、40歳、50歳のひきこもりの人たちをどうして社会へつなげるかを、支援者はどのように考えているのだろうかと言う疑問があります。
◎就職氷河期世代支援事業について
従来であればサポステが扱う49歳を超えた年齢層の窓口は、障害者福祉や生活困窮者事業でしたが、令和1年に<就職氷河期世代活躍支援プログラム>が厚生労働省から発令され、これが新たに現在40歳から50歳の世代の人たちの救済の窓口に加わりました。
ただコロナのためにこの2年間事業が進められず、やっと今年からあと2年延長されて本格的に再開される予定です。
一度も社会参加の経験がないひきこもりの人も対象になっていますので、この事業が確実に孤立孤独に陥っているミドルエイジ(中年層)の人々の救済ができるかどうか、期待を込めて今後の動きを注視していきたいと思っています。
◎「親の会に出てどんないいことがあるの」
「親の会に出てどんないいことがあるの」と直球型質問を受けることがあります。
それに応えられるかどうかですが、一例をお話しましょう。
もう会の最初の頃からいるお母さまからこんな話が出ました。
息子さんはそろそろ50代に差し掛かろうとされる年代です。
いろいろ学び、いろいろ試みて来ていましたが最近になって、相談に行く精神科のお医者さんに「息子さんの人としての尊厳を大事に」と言われ、自分も疲れ切ってしまって、「生きているだけでもいいんだ。 今後どうするかとか、就労とか、もう考えないようにしようと夫婦で話し合った」と決心のほどを語られたことがありました。
確かにその効果があってか、息子さんにゆとりが見られ、会話も少し増えたと言うことでした。
ある日彼が自分で注文したIT機器が送ってくると言うので服を着替えて待っているのを見たのに、配達員が来た時親が出て受け取ってしまった。
そうしたら息子がカンカンに怒った。私も思わずなぜ悪いと言い返したと話されました。
とっさの場で言ったことがこれでよかっただろうかと思った時、皆さんに聞いてもらって意見を聞くと、自分では気が付かなかったことがあリます。
勇気づけや励ましをもらったり、または反省などをしながら、自分で納得し、先へ進む力を蓄えるためにもこうした親の会が役に立つのではないでしょうか。
家族会にまだ参加したことがない方、一度見学方々お気軽にご参加ください。(会報編集者y)

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今月は他にも素晴らしい投稿記事があります。ぜひ「楠の会だより」をご覧ください。
なお、当ホームページに「楠の会だより投稿」のサブページを設置しました。
こちらの方もご利用ください。
投稿の一部を掲載しています。→楠の会だより投稿    

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福岡「楠の会」支部会だより

数ある支部会だよりからいくつかの支部をWEB編集者独断で選んでいます。他の支部会の状況をご覧になりたい方は、「楠の会だより」をご利用ください。

★宗像の集い   5月18日(水)13:30~16:00 (メイトム宗像) 参加者 6名 ( 女性4 , 男性2 )

①山口朝日放送のユーチューブ(yab報道CH)で山口大学大学院教授山根先生のひきこもり支援動画を配信しているので視聴しました。
・2018 1114 ひきこもり「声をかけ続けて…見えてきた変化」
・2019 1003 ひきこもり「家族支援の現場」
・2020 0128 ひきこもり「元当事者だから分かること」
親が死んだらどうなるのか、その焦りから、「あなたの事を思って言っている」と言いがちだが、「これは呪いの言葉です、呪いの言葉で人は動けなくなります」と山根先生が支援の会で言われました。
会に参加したお父さんは自分も同じことをいっていたと気付き、それは自分の不安を長男にぶつけていたと反省し、日常の小さな出来事にも目を向け、お茶碗を片付けてくれてありがとうと感謝の気持ちを伝える様にし、最近は私の話を聞いてくれるようになり表情も穏和になったと話されました。
また、山根先生は今までひきこもっていた人にいきなり働けといってもできない。家の中の小さなことでも手伝ってもらい自分も役に立つと自信を持って貰うことが大切だと言われます。
あるお父さんは、40代の息子にドアの軋みを修理したいので手伝ってと声をかけました。出てきてくれるとは思ってもいなかったが1分もせずに部屋から出てきて手伝ってくれたと言われました。
修理が終わった後はありがとうと感謝の気持ちを伝えたそうです。

② ビデオについて話し合い。
・小さなことですが、メモで片づけをお願いしていたらやってくれました。ご飯炊きもやってくれます。こんなことも自信に繋がれば良いですが。
・親が外に出かけていたら、夕方に布団や洗濯ものを取り込んでくれました。
・庭の木を切って、散らかっている葉っぱの片づけを手伝ってくれました。お礼をしました。
・皆さん、結構手伝ってもらっているようです。
なお、ユーチューブで、“山口朝日放送”、“ひきこもり”、“山根”などで検索すれば10本ぐらいの動画をいつでも見ることが出来ます。(A男)

★ 久留米の集い 5月 27日(金)13:30~16:00 えーるピア久留米 参加者7人(男性 2、女性 5)

久留米地区はコロナ患者も減り、参加者はいつものメンバーが集まりました。
私は久しぶりに参加しました。みんな元気で過ごされているようです。
最近息子は外出が多くなってきました。皆さんにも喜んでいただき、よかったと思っています。
・最近参加されるようになった方が、急に仕事を辞めてしまってひきこもり状態になり、全く話をしない息子のことを皆さんに話されました。
どうしていいか困っていると。しかし相談窓口を訪ね歩き、こうして親の会にも参加されているから、きっと何か変化がありますよ、と皆さんから励ましを受けておられました。
・特別変わったことがないけれど家の中のことをよくやってくれていると言うことでした。
・久しぶりに息子と言い合いをしてしまった。けれどたまにはこういうこともあってもいいと思うと話されました。
さらに、実は息子はあるグループの大ファンで、このグループのライブには一人で手配して出かけていくと言うことでした。
彼には仕事より趣味を応援することから社会参加をすすめたらいいのではとの意見が出ました。
・皆さんが工夫しながらそれぞれの状況に応じた対応をされていることがわかる話し合いでした。
人数が少ないとゆっくり時間をかけて話すことができ、よかったと思います。
なかなか難しいことですが、親が元気で笑顔でいればいつか子どもたちも変わっていくと、今日も皆さんのお話を聞きながら思いました。 (M)




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