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楠の会だよりNo.210号(2019年12月)記事より

月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也
             【奥の細道/序文】

令和元年が終わります。
街中はもう早くからクリスマスのイルミネーションで輝いて、世の中はいつもお祭り騒ぎ。
老いたる者はそおーっと裏通りを歩きたい気持ちです。


〇8050問題で忙しかったこの一年

この一年間、福岡「楠の会」もバタバタと忙しかった気がします。
8050問題というひきこもりの長期化高年齢化が社会的に大きな話題になったからでしょう。
新聞をはじめマスコミの取材もありました。
また、特にひきこもり関連の支援機関や団体が私たち親をお招き下さって、お話をする機会を与えて下さった事例がかなり多かった気がします。
3月にクローバープラザにてKHJ全国ひきこもり家族会連合会主催のシンポジウムをかわきりに、8月に北九州市精神保健福祉センターと嘉麻市社会福祉協議会、9月長崎県央保健所、10月福岡市精神保健福祉センター、11月筑紫野市、糟屋保健福祉センターにお招きを受けました。
その都度親がひきこもりという子を抱えてどのようなことをやってきたかを語り、支援関係者の皆様と他の地域のご家族に、仲間として何かしらの力になればと体験談を語ってきました。
このような場をお借りして、一般市民の皆さんやまだ支援に繋がらないご家族にむけて、ひきこもりについて理解を深め、ひきこもる人達への救済の道があることをお伝えしました。
特に今回福岡市精神保健福祉センターと筑紫野市で発表されたお父さん(A男さん)の話は好評でしたので、全文を投稿ページに掲載しました。「ひきこもり・親である私の歩み」をぜひご一読下さい。☞楠の会だより投稿


〇はっきりわかってきたこと、<親が変わる>
このような出張講演の中ではっきりわかってきたことがありました。
それはどこへ行っても口にしてきた言葉ですが、ひきこもる子をどうにかしようではなく、まず親が変わること、と言うことです。
「ひきこもりの家族関係」(講談社+α―新書)の著者田中千穂子さんは、<結局の所、わが子を救えるのは親しかいません。‥‥私が出会っている若者たちは生きていく上での基本的な部分が欠損している(育っていない)ように私には思えます。
そのことへの十分な手当てがなされないまま、飛び立つことはむずかしい。
それは基礎工事のし直し。親がいつまでも子ども自身の問題だからと目をそむけ、或いは世間体を気にし、外側を見ている限り、子どもは基礎力のないままに孤軍奮闘を強いられる。
これではよくなっていくことはむずかしいでしょう>と言います。

今年3月に出版された「親から始まるひきこもり回復」(桝田智彦著・ハート出版)では、強調しすぎるくらいに親子関係の修復を言い、「当てになる親~親の成長、広がる価値観が子の世界を広げていく~」の中で、“自分の人生をいきていけるようになるコア(核)を授けられるのは親だけ”と言い、親が子どもの言い分を聴くこと、正論、言い訳はなし、無条件の肯定的関心を貫くことなど、徹底的に親育ちを主張しています。
少し興味深い部分を引用してみたいと思います。
<人口70億のこの世界の中でわが子にとって通常父親は一人、母親は一人です。人類を代表する2人なのですから特別性を帯びることは明らかです。そしてそんな二人がわが子に与えるのが養育という心身を育む特別なプロセスです。そんな「人間の代表である両親」を信じられない状態ですとそれはそのまま「人間を信じることができなくなる」ものです。…ひきこもり回復における必要十分条件に「親」が入ってくるのは当然であり、最初に着手すべきは就労・就学ではなく、何よりも先に親子関係を回復させることとなります。>
そのほか、子どもからの暴言暴力や、途方もない要求などの退行現象を困った問題とするのではなく、回復の過程を表す重要な展開とみて対応するなど、興味深い試みが示されています。
著者桝田智彦さんのお母さん、桝田宏子さんは〔親育ち・親子本能療法〕を提唱し、かつてKHJ全国大会第10回福岡大会に講師として来ていただいたこともあります。
よろしければご一読下さい。

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< 1月の催し物案内 と 語る人募集 >

福岡「楠の会」福岡の集い 『当事者の声を聴く』
   

日時 : 令和2年1月17日(金)14時~16時30分
場所 : あすみん(中央区今泉1-19-22西鉄天神クラス4階)

ひきこもり経験をもつ方で、自分のことを語ってもいいと思われる方がありましたらお知らせください。
うまくいった体験でなくて構いません。
迷っている、行き詰っている、などでも、ありのままを、親の皆さんにお聞かせ下さい。
お話の時間や進め方はご相談のうえ、決めたいと思います。
受付は12月中。
電話、メールでご連絡をお待ちします。 
電話(携帯) 080ー6475-3216 (ショートメールも可能です)
Eメール fukuokakusunokai723kan@gmail.com
               (事務局)

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投稿記事    

今月の投稿記事は「楠の会だより投稿」のサブページに載せています。
☞楠の会だより投稿


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福岡「楠の会」支部会だより

数ある支部会だよりからいくつかの支部をWEB編集者の独断で選んでいます。他の支部会の状況をご覧になりたい方は、「楠の会だより」をご利用ください。

★ 筑紫野の集い  11月 13日(水)14:00~16:00 (カミーリヤ) 参加者 8名

初めての方が、参加されました。
ご自身の体調が少しよくなって動きだされたようです。
また、先日行われた「ちくしの福祉村公開講座」(下記参照)に参加され、終了時に声をかけてくださった方も来てくださいました。
この方は、畑作業をとおして発達障害の学童支援をされていて、その詳細を説明されました。
育てている野菜とともに子どもたちがだんだん元気になっていくとのこと。
聞いていて農業の可能性に感じるものがあり、先ずは見学させていただきたく、思っています。
いつものメンバーからの近況報告は、安心と心配がからみあって複雑でした。
子どもさんと別居され1か月以上たったということで、医療・福祉の方々に入っていただき生活が軌道にのったことをまずは喜び、にもかかわらず、心配が尽きないというお母さん(円形脱毛症になってしまったと笑顔もみせながらのお話)にも、共感。
まずは、親が動きだしましょう。父親も。(yu)

◎ちくしの福祉村公開講座
( 11/9 (土)、主催:ちくしの福祉村運営委員会・紫野市 )
この回の公開講座は、「楠の会」で担当し、テーマ「ひきこもりになっても安心して暮らせる地域」のもと、約50名の参加者を前に、3人の会員が自分の体験や思いを語りました。
事後のアンケートには、「子どもさんの姿を通じてご自分を変えられたお父さんお母さんの姿に心打たれました。」などの、感動を伝える温かいコメントもありました。
家族の体験はもっと語られていいと実感できたひと時でした。    

★ 親父の会  11月16日(土)13:30~16:30 中央区平和市営住宅集会場 参加者5名

前回お知らせしていましたが、Uさんが体調不良で親父の会の担当を辞めることになり、今後どうするかを話し合うために、親父ではない事務局が参加させていただきました。
Uさんの意見はどなたか代っていただきたいと言うことでしたが、お父さん方はたとえ定年になっていてもお忙しそうで、今のところ代れる方がありません。
そこで、久留米でやっているように、最初と最後の挨拶と、一応皆さんにお話を回していただく役割をやるという、当番制にしては、との提言をしました。
次回また検討していただきたいと思います。
今回新しいお父様をお迎えしています。悩みの共有だけでなく、筑後でやっているように、何か会に新しい企画を考える話題も出るようにしたいと言う提言も出ました。(事務局)