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             →先月記事はこちら

楠の会だよりNo.270号(2024年12月)記事より

初冬の詩      山村暮鳥
      
そろそろ都會がうつくしくなる
そして人間の目が險しくなる
初冬
いまにお前の手は熱く
まるで火のやうになるのだ



働いていない子どもの将来の暮らしを考える~家計の見通しを立てて見ましょう
  (社会福祉法人グリーンコープ生活再生支援事業部家計改善支援SV)

先月15日(金)福岡の集い会場「あすみん」にて、上記の講演会をしました。
今世の中の動きが激しく、つかみどころがないなかで、一人立ちできていない子を抱える高齢の親にとって、不安は身について離れなくなっています。これまでも8050問題と言えば、遺産の整理や相続問題の処理と遺言作成、またフローチャート作成(時系列を追って家の収入状況が見える表)を勧められてきました。
しかし実際にこの作業に着手した方は多くはないように思われます。面倒な作業はなんとなく後回しにしてしまいがちですから。そんな思いを持っている時、ある家族会で実際にペンをとって家の家計状況を【見える化】する作業をやってみたという話を聞き、私たちもやってみようということで、講師を紹介していただき、この度の講演会になりました。
今回参加者に資料としてひと月分の家計表を配りました。実際に書き込んでみて、今の家族でどれくらいお金がかかっているか、その作業を実際に手がけてもらいました。そして今後家族が2人になり最後に子どもが一人になって行く時、どのような生活設計ができるか予測し、備えようと言う趣旨です。
実際どのような数字を入れるか、特に食費や、税金、車検など月ごとではない支出の記入方法などを説明され、我が家の収入支出を「見える化」する細かな計算方法などをお話しいただきました。
講師はグリーンコープの相談窓口で様々な家族の家計相談に携わって来られた経験豊富な方です。会場では明るいはっきりした言葉で、細かく、手に取るようにお話しされましたので、思わず吸い込まれるようにお聞きしました。このようなまとめ方では臨場感がありませんが、講義の内容をかいつまんでご報告します。

〇家計改善支援事業の基本的な考え方
家計改善とは、支援員が相談の中で、「家計の見える化」を計る支援である。
① 相談者にあまり負担をかけずに1か月の家計の現状を理解してもらうための支援
② 生活を見直すことで家計改善の方法を相談者が見出して行くための支援将来にわたって家計を自己管理できるようにする支援
③ 家計の視点から困窮の出口を見つけ出す支援

〇将来お金について不足するか?
(不足するかもしれないか?)
この問いにはまず、「はい」か「いいえ」かを選びます。「いいえ」を選んだケースでは、当事者は親が何らかの形でお金の用意がある、ということ。ただお金があれば生きていけるとは言えません。当事者が自宅とお金の管理ができるか、という点を考慮しなくてはなりません。面倒を見てくれる兄弟や親せき等があればいいのですが、ない場合は、①成年後見人をつける、②日常生活自立支援事業とつながりを持つなどの対策が考えられます。
「はい」を選んだケースには、次の質問が「就労の希望があるか?」です。「はい」の場合就労支援(準備支援)制度の利用と、自立支援医療として医療費1割負担を受ける制度があります。
就労準備支援では就労そのものではなく、その前の生活習慣の見直しや人とのコミュニケーションに慣れるなどの段階を踏みます。また家から出られない人のために、車で迎えに来てくれるところもあります。ここでは用意されたプログラムを受けますが、そのほかにカードゲームをやったり、お愉しみなプログラムもあり、まさに就労への準備支援段階です。
次に、障害年金の利用ですが、お金が支給されるのは2級で6万円程、到底生活費を賄えません。あとは生活保護で補うか、少しアルバイトをするか。「いいえ」を選んだケースはこれからずっと働くことはないケースです。障害年金、自立支援医療は勿論、国の制度で生活保護を受けることが最後の選択肢です。何はともあれ、ひとりひとり違うので、我が家の場合はどうだろうかをしっかり考えて欲しいと思います。  (記 吉村)

ここホームページでは以下を省略しています。
楠の会会報では、
〇今後予想される一家の収支の変化
〇ライフプランを考える
〇利用できる制度
と続いています。



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今月は他にも素晴らしい投稿記事があります。ぜひ「楠の会だより」をご覧ください。
なお、当ホームページに「楠の会だより投稿」のサブページを設置しました。
こちらの方もご利用ください。
投稿の一部を掲載しています。→楠の会だより投稿    

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福岡「楠の会」支部会だより

数ある支部会だよりからいくつかの支部をWEB編集者独断で選んでいます。他の支部会の状況をご覧になりたい方は、「楠の会だより」をご利用ください。

★筑紫野の集い 11月13日( 水)13:30~15:30 ( 筑紫野市 生涯学習センター)参加者6 名(女性6)

いつものように近況報告をしました。
〇 Aさん 今住んでいる家に次々と傷んだ箇所がでてきて、そんな自分の身の回りの事を処理するのに精一杯だったと話されました。当事者も親も家も、年を重ねてきたということに、みんな「そう、そう、ウチも」と、共感しきり。

〇 Bさん 「本人は今、家にある要らなくなった物をネットで売ることを興味を持ってやっています」との報告。新しい事に挑戦されているのを知って、嬉しく思いました。2月の作品展に出す作品制作に取り組んでもらっている様子も話されました。制作途中の作品の写真を持って来られていたので皆で見ました。これからどんな作品になっていくのでしょうか、楽しみです。

〇 Cさん Dさん 「今度子供と会う予定があります」「おかずを持って行きました」等の紹介もありました。離れて暮らす子供の顔を定期的に見られる事は、安心と不安と混ざり合ったものがあることでしょう。が、安心の方が大きいと思います。

〇 続けて、「NHKのドラマを見ていたら、その場面はまさに昔の我が家の有様と同じだった。きっとそのドラマの制作者は実際にひきこもりの子を持つ家庭を取材したのだろうと思った」と話されました。辛い記憶が呼び起こされたのではないでしょうか。

〇 次に「皮膚のトラブルは精神の状態に多いに関連しています」と、ご自分の体験を話されました。ストレスで帯状疱疹になったりしますよね。それに関連して、精神的に辛い時、元気になる為にどのような事をしているかを意見交換しました。皆さん、運動をしたり習い事をしたりされています。利用しているサービスの担当者に電話をするという方もいました。

〇 その後、気分転換にはスポーツ観戦も良いという事で、大相撲の「押し活」で話が盛り上がりました。近々、九州場所を見に行く予定の方もあるようです。元気になって帰ってきてください。気持ちが落ち込むことも多いですが、元気に子供達と向き合っていくために、皆さん、自分なりに考えて色々されてことに励まされました。 ( K.M )

★久留米の集い 11月22(金)14:00~16:00 (えーる ピア久留米)参加者 9名 ( 女性 8 ,男性 1 )

今回は久留米市社会福祉協議会のスタッフの方に来ていただき、当社会福祉協議会の主催する「人生あんしん事業」について、立派なパンフレットを準備して説明していただきました。

〇 私たちは今の家族の家計を考えるだけではなく、親亡き後に取り残される子のことを考えた終活をしなければなりませんが、家族だけでできることは限られています。久留米社会福祉協議会は親亡き後の子の暮らし方をサポートしようとされています。
話では特に今後身寄りのない一人暮らしの方が増えていくことが考えられるので、その支援を本格的に取 り掛かることにされたようです。終活のためのエンデイングノート作成、遺品整理、葬儀、お 墓、遺言作成、医療の利用、介護のお世話、携帯電話・パソコンなどのデジタル処理、煩雑な契約書作成のお世話、一人暮らしの見守りなど、今後支援を広げていくとのこと。

〇 自分 の状況を気軽に相談し、今後の私と息子の生きる道筋を立てて行けたらと思っています。知らないことを教えていただき、ありがとうございました。お若い人たちにどうぞよろしくという思いでした。    ( M・T)


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