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楠の会だよりNo.232号(2021年10月)記事より

  木      八木重吉
はっきりと
もう秋だなとおもうころは
色色なものが好きになってくる
明るい日なぞ
大きな木のそばへ行っていたい気がする


もう1年、いや2年になるのか、外へ出ると何か目に見えないものにおびえ、そそくさと用事を済ませて家に帰ろうとしてきました。
マスクをつける習慣もしっかり身についてきましたが、昨日から緊急事態宣言が解除され、そわそわと開店の準備をするお店、イベント再開の準備をする人達の光景に何かしらなじめず、やはり帰宅を急ぎました。
そんな中、昨日福岡市の「あいれふ」にて、福岡市精神保健福祉センター主催の講演会がありました。
「コロナ禍での家族の不安と孤独」と言うテーマで、四戸智昭先生(福岡県立大学大学院)がお話をされました。
2020年から日本社会はどのような変化があったのか、私たちは往々にしてコロナのことばかり気にしていましたが、いろいろなことが起こっていたのですね。
まずドメステイックバイオレンス(DV)の相談件数が前年度の1.6倍に急増したこと(12万件→19万)、全国の児童相談所が対応した虐待件数が1万1249件増え、20万5029件、20万を超えたのは初めて、とのことだとか。
自殺者も2020年7月以降急に増加に転じたと言います。特に自殺者は女性が多く、非正規雇用の人たちへの影響が大きかったという結果が出ていると言います。(非正規雇用は男性が3割弱、女性が6割弱)
思ったことでしたがいつの時代でも私たちは時代の波に飲み込まれてしまうのだと言うことです。
ひきこもりは親のせいと言うより、やはり時代の波をもろにかぶってしまったと取るべきでしょう。
今人々が暴言暴力などで怒りを爆発させています。人はなぜ怒るのか、暴力をふるうのか、と言えばそのうらには強い不安があるからだと先生は言われます。
そしてその不安はまた嗜癖(わかっちゃいるけどやめられないこと)に姿を変えます。
不安を解消しようとして、たばこやアルコールへの嗜癖、買い物やギャンブルなどへ嗜癖、そして人間関係へ嗜癖します。
人間関係嗜癖とは、不登校・ひきこもりの子への母の依存、これは別名、共依存と言う過剰なケアの状態で、この母の共依存を生むのが父の不在・父の仕事への嗜癖です。
先生のお話では、この時代背景として経済成長が落ち込んでいること、人々の睡眠時間が減少していること、そして身の回りをする時間、一人時間が増えていること、言い換えれば交際やお付き合いがぐっと減少していることが統計的にも出ていると言います。
今の孤独社会・不安社会がなぜ起きているのかがよく理解できました。
その不安解消・暴力の犠牲者が弱い女性や全く無防備の子どもたちであれば、何とか対策を取るべきです。それにはまず怒りの源は不安であることを知る必要があります。
その上で一人一人が自分の不安の源に気づくこと、そこまでいけばとりあえず人を害する行動は抑えられるのではないでしょうか。
マズローの5段階欲求説に基づくと、現代社会の人たちは衣食住の欲求は満たされているが、その上の欲求である承認欲求(他者から自分の存在を価値づけして欲しい)が本来の自分ではなく、偽りの自分を演じて、承認欲求を満たそうとすると、またそこに嗜癖が生じる、と説明されました。
ミーティングでよく思うことは、自分を正直に語っておられるところではやはり進展がみられる気がします。
反対に世間体や表面的な考えにとどまっている方はあまり動きが見られないように見えます。
昨日の講演会で思ったこと、それは表面的な情報や知識に偏らず、耳目を外へ向けておくこと、自分自身の本当の姿をたじろがずに見ていくこと、生きていく中で人との出会いがどんなに大きな意味を持っているかを再認識し、信頼できる温かな周りとのつながりを作っていくこと、が幸福な人生の秘訣だと言うことでした。(吉村)

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<皆さんの声Ⅰ> 
8050問題の深刻さを感じています

 
私の息子は50代です。
今まで働かなかったけれども親と一緒に食事をしたり、たまには作ったりしていましたので、いつかはと思っていましたら、親も子も年を取っていました。
新聞などで8050問題と言われ始めて、「よかよかルーム」に相談に行ったり、楠の会で相談したりし始めたところ、息子は急に私たちとは口も利かず、食事も一緒にしなくなり、今1年になります。
「8050問題」の深刻さをつくづく感じています。
毎月の会報の内容を読むとき、投稿の方々の悩み苦しみを経て前進されていることに感動するばかりです。
私たち年代は高度経済成長期、子どものことは妻任せ、経済優先で働きました。
少しでもゆたかなに暮らせるようにと働いてきました。
しかしその中で皆様しっかり子育てされてきたのです。
つくづく家族への配慮が足りなかったことが今に至ったのです。
振り返り反省ばかりです。
私の妻も高齢になり、心身ともに衰えてきております。
悲観的なことばかりが浮かんできます。
息子を一人前の社会人に育てなかった事の重大さと責任で胸の張り裂ける思いです。
でも私自身が、心身共にしっかりしろと自分に言い聞かせながら歯を食いしばってこれからも生きていく覚悟です。
とりとめのない話になりましたが、今の心境を書いてみました。
会報のお知らせにオンラインの会や種々講演会のお知らせがあるのですが、近年難聴が進み、補聴器を使って対話するのがやっとです。
いろいろな機会を逃して残念です。
目は大丈夫なので、会報や印刷物を読み、理解をしています。
皆様からのアドバイスなどを受けながら今後もやっていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。(S)  

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今月は他にも素晴らしい投稿記事があります。ぜひ「楠の会だより」をご覧ください。
なお、当ホームページに「楠の会だより投稿」のサブページを設置しました。
こちらの方もご利用ください。
投稿の一部を掲載しています。→楠の会だより投稿    

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福岡「楠の会」支部会だより

9月は、新型コロナの影響で各地の集いがすべて中止になりました。今月は支部会だよりに代えて、福岡「楠の会」第1回オンライン家族会の模様をお知らせします。

★14号台風(19時前に福津市に上陸)が迫る中、四戸先生のご尽力により、14時から15時過ぎまでオンライン家族会が開かれました。
参加の前に台風の備えをした人、台風の影響でワクチン接種時間が変更され時間ギリギリに参加された人、カメラ画像や音声が中々正常にならなかった人、1時間近く遅れて参加された人、ZOOM使用は初めてで会報231号のつなぎ方②や③を試してつながった人など最終的に9名の参加がありました。
北九州市、宗像市、福津市、福岡市南区、那珂川市、久留米市などから参加者があり、ZOOMによるオンライン会議だからこその参加域の広さと言えそうです。

★ 四戸先生の司会で始まり、まずは「オンライン家族会」という、時代に乗り遅れがちな親たちにとっては画期的な試みの初回であることを強調されました。
一応自己紹介らしいことから始めました。
何しろお顔がお一人ずつ画面にあるので、少し照れくささもありましたが、自己紹介がとても大事に思えました。
いったん話し出すと家族の状況から、自分の趣味などみんなが話の輪に加わりました。

★ ラジオの聞き逃し番組で「蜻蛉日記」(古典講座)で、夫の浮気に悩む母と息子に共依存関係が見られて昔も今も変わらないと思ったと言う話。
同じ聞き逃しラジオの話題で、「歴史再発見・愛の思想史」で、エロスとアガペの愛の違いについて、エロスは自分の好きなもの・役に立つものを望む愛、アガペは神が人間を愛する無償の愛だと言います。
口もきいてくれない・顔も見せてくれない子どもに対し、何年も食事の用意をするお母さんたちのことを思い浮かべたと言うお話。
日頃参加者が少ない男性が4名は、メカに強いせいか何か、思いがけないことでした。次回もぜひお父さまの参加をお待ちしています。

★ 四戸先生は特に9月以降の涼しくなってからのキャンプが好きだそうです。キャンプには炭の火起しが付き物で、小さな火をつけてからぼぉーと火が広がるのを見て、ある連想が浮かぶそうです。
家族会で人の話や経験を聞くことにより、自分の中で火が燃え広がるように新しい考えが膨らみ、そのことで自分が変われるように思う、コロナの影響で家族会が開けない中、オンライン家族会はそのような意味で貴重な場です。と言われました。

★ 会員の要望があり、四戸先生から定例的にオンライン家族会を開きましょうと言っていただきました。
毎月第3金曜日、次回は10月15日(金)14時からに決定しました。  


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