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楠の会だよりNo.195号(2018年9月)記事より

情緒豊かな日本の四季が壊れていく危惧を抱いたこの夏、皆様はご無事でお過ごしでしたでしょうか。
最近とみに新聞やテレビでひきこもり問題がクローズアップされました。
私たち当事者もよく知らない状況が、見えないところで進んでいたことに驚きました。
一時的に親の介護をするつもりで離職してとか、結婚して子どもがいる女性たちのひきこもりがその例です。
意外に身近なきっかけで人生が狂ってしまう重大な事態になることをより多くの方々に知っていただくことができたとしたら、今回の報道はありがたいことでした。
ただ今回NHKの「クローズアップ現代+」では“ひきこもりルネッサンス“と言うテーマがつけられていて、本人たちの再生、自ら窮状からの脱出を試みている姿を報じていたのは私たち当事者にも希望の光が見えました(8月29日午後10時放送)。
昭和から平成に至る戦後社会を生きてきた世代の負の遺産がひきこもり問題を含む少子高齢化問題です。
しかしただセンセーショナルな報道ではなく、ルネッサンス(再生)へのチャンスとしていることは評価したいと思います。
日本の社会はこれまでの利潤追求型の価値観を変え、壊れかけた地域社会の価値を見直し、家族の形を見直し、いろいろな社会制度の見直しと方向転換を進める時期に来ています。
「ひきこもり現象は、親たちの生き方に対する非言語的な否定メッセージとしての意味を持っている」と斎藤学氏(精神科医)は言っています。
私たち当事者は社会の変化の先導的な役割を担っているのかもしれません。
涼しくなった9月以降いろいろな学習のチャンスがあります。
学ぶことにより、家族の変化が期待できます。詳細は「楠の会便り」情報プラザをご覧ください。

楠の会でも9月16日(日)にひきこもり当事者の体験を聞く講演会をいたします。
わが子とのコミュニケーションが取れずに困っておられる親御様にはヒントが見つかるかもしれません。
ご参加をお待ちします。

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<9月の催し物案内>
●福岡「楠の会」講演会 新しい生き方を求めて  

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<今月の投稿>
  息子の変身 
 

息子と熊本県小国町の裏見の滝へ行ってきました。
裏見の滝として全国ナンバーワンだそうで、とても多くの人で一杯でした。
気分転換に行こうと誘ったら、ついてきてくれました。
人見知りする事なく、行き帰りの車の中は、ニコニコしてとてもおしゃべりな息子に変身して帰って来ました。
毎月一回はドライブしたいと思います。(K・T)



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<大分ステップ様から寄稿を頂きました>

記念冊子《「ひきこもり家族会」の15年の歩み》を発行して               
KHJおおいたステップ 石山倫子

今年度、「NPO法人大分ステップの会」は法人の衣を脱ぎ、新しく「任意団体 おおいたステップの会」として、再出発致しました。
その記念として、この度、冊子「『ひきこもり家族会』の15年の歩み~大分ステップの会の歩み~」を制作・発行しました。

大分ステップの会は、2003年4月に発足、2005年3月に全国区組織「ひきこもりKHJ親の会」に加盟しました。
福岡「楠の会」に遅れること2年程です。
その頃は会員である親たちもまだ体力や意気込みもあったので、近県の先輩支部の活動を見習いながら、様々な試みをしていきました。
そのうちNPO法人化への機運が高まり、2006年5月に大分県よりNPO法人の認証を受けました。
活動を続けていけば明るい未来も見えてくるかと、ほのかな期待を抱いて“パッション”と“ミッション”を合言葉に、会活動を続けました。

しかし、ひきこもり問題の道は険しく、家庭の内外を問わず困難さを感じることがあまりに多かったのです。
この問題に向き合い続ける事は大変忍耐を要することであり、一家族の努力では限界があることや、そこに日本社会特有の問題があることも見えてきました。
私自身、理事としてステップの活動をしながら、なぜ私の家庭がこんな事態に陥ったのか、このことは運命的なものなのかと、自問自答を繰り返すこともよくありました。

そんな時、TVでMさんの次のような言葉に出合ったのです。
妻と幼い娘を殺められたMさんは、加害者(未成年)の死刑制度に関する疑問を提示するため、TVに時々出演していたのですが、06年6月、報道番組に出演したMさんは、キャスターの問いに答え「自分の身に起こった事は必然とは思わないが、生きることは偶然を必然にする過程である」ときっぱり明言。
その言葉はクヨクヨ悩んでいた私を覚醒させました。
そして、私たちとは次元の違う苦しみを抱えたMさんが奮闘努力される姿に衝撃を受け、その言葉に大きな励ましを得ました。

それからは、「起こった問題には積極的に対処していこう。
そうすれば大切な何かが必ず見えてくるだろう。
自分の考え方の癖や価値観を問い直す良い機会にしていこう」と思い、そう心がけてきました。
その結果、ひきこもり家族という視点から、家族との関係を見直したり、社会を俯瞰的に見ることで、以前よりも広い視野を持つことができるようになったと思います。

さて、昨年の4月、高齢になった会員・理事の負担軽減のためにも、会員間で法人解散を支持する声が大きくなっていたのを受けて、理事会は1年後の法人解散を提案、と同時に「記念冊子“ステップの会15年の歩み”」の制作も提案し、決定しました。

私は、「ステップ通信」を初回から担ってきた経緯があるところから、記念冊子作成の担当者になりました。
冊子の作成にあたり、会員の文章を束ねた「会員文集」をメインに据えること、そして15年間の会の歩みを辿るために、既刊の「ステップ通信」を活用することなど、大まかなことを決めました。
準備と制作期間は1年間ですが、実際にパソコンに向かい始めたのは今年になってからで、ほぼ4ヶ月の間、行きつ戻りつの編集作業を経て、記念冊子は少しずつ貌を表していきました。
会員やKHJの仲間の方々のご協力のお陰で、今年6月漸く完成させることが出来ました。
よろしければ手に取ってご覧ください。

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今月は他にも素晴らしい投稿記事があります。ぜひ楠の会だよりNo.194号をご覧ください。
なお、当ホームページに「楠の会だより投稿」のサブページを設置しました。
こちらの方もご利用ください。☞楠の会だより投稿      

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福岡「楠の会」支部会だより

数ある支部会だよりからいくつかの支部をWEB編集者の独断で選んでいます。他の支部会の状況をご覧になりたい方は、「楠の会だより」をご利用ください。

★ 福岡東部の集い 8月18日(土) 13:30~16:30  (コミセン和白)  参加者 8名


お盆明けでしたが、「暑いですねー、お元気でしたか」と言いながらいつものメンバーが集まりました。
ほかに福津市広報課の若い男性が参加されました。
ちょうどこの日の西日本新聞朝刊トップにでていた「中高年ひきこもりを救え」という記事をコピーして配布されていました。
福岡市でIT講師刺殺事件もあり、支援情報が届かない場合には追い込まれた当事者が犯罪行為に至るということも話題になりました。
国が今まで除外していた40歳以上の人たちが現にこの会では半数を占め、これまで親と本人たちと、様々な試行錯誤をやってきました。
まだ日の浅い会員さんにも福津市の職員さんにもその体験談を聞いていただきました。(F)    

★ 久留米の集い  8月24日(金)13:30~ 16:30 (えーるピア) 参加者 8名


今回は新しいお母さんが参加されました。
まずいつものメンバーから少し詳しく現在までの状況を話してもらいました。
・子どもの状態が少し良くなり、返事をしてくれるようになった。この年になって希望が湧いてきた。
・子どもと話すとき子どもが絶対言葉を言わなければならないように工夫している。
・子どもが就労支援施設に週1回行っているが、本人が自立していく上でこのままでいいか今も模索中です。
・いろいろ私がやっていると息子もひきこもりながらも自分なりに考えて自然と行動するようになった。私も勉強したほうがいいと思って今やっている。

などなど皆さん工夫してよく実行されているなと感心しました。私も何かしようと決めたら迷わず実行しようと改めて思いました。
新しい方は皆さんの話に真剣に耳を傾け られ、これから先の心構えなどを聞かれておられました。
今は慎重に居心地いい場所を持てるように、などいくつもキーワードが出てきました。(S)

★ 福岡の集い  8月27日(月) 14:00~ 17:00 (あすみん)  参加者 6名


・良い雰囲気のミーティングでした。 8月23・24日NHK教育テレビで放送された、ハートネットTV「ひきこもり新時代」の話から始まりました。
番組はこどもや親や家族の経験に寄り添った取材で、共感し、驚き、考えさせられました。
見逃した方はインターネット「ひきこもりクライシス」で検索すると、一部を紹介しています。
・それぞれの家庭の状況や悩み、疑問なども話しました。
子どもの小遣いや携帯はどうしているか、口をきかず部屋から出ない場合はどうしたらいいか、悪態をつくのはなぜか、発達障害を疑う場合はどうしたらいいか等々。
・夫婦関係では、こどもとの関係が悪化しているのに、なぜ夫は係わろうとしないのか。
妻は追い詰められ、絶望し、妄想に走りそうになっては我に返る。
この孤独感は私を含めて少なくないのでは、と思いました。
今回も、こんな場合はどうしたらいいんだろうか、という話が随所で出ました。
問題解決にあたり大切なことは、こどもの気持ちや考えを尊重することが大前提だと教わりました。
馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない、という諺も出ました。
できれば、まずは親が先に動くこと。とはいえ、親にできることはいろいろあるし迷うし疲れます。
疲れは、親の会でリフレッシュし、試行錯誤、切磋琢磨していきたいです。 (M)