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楠の会だよりNo.201号(2019年3月)記事より

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枯れ木のような枝のあちこちで堅いつぼみが一雨ごとに膨らんでいます。
もう少し暖かになればあのにぎやかな花の季節がやってくるのでしょうか。
さて、「サンデー毎日3月10日号」にて「高齢化するひきこもり世帯の悲痛」~8050問題で死体遺棄事件続発~と言う記事が大きく出ました。
私たちはひきこもりという括りで家族会をやってきましたが、ここ1,2年今までにない課題が浮き彫りになってきました。
それは一朝一夕では進まないこの問題の死角でした。
人は年を取り次々に老いていき、やがては死を迎えることを知らないわけではないと思いますが、現実問題としては遠くに見ていたのかもしれません。
記事によると、高齢の親子の世帯で死体遺棄事件が全国各地で続発していると言います。
ルポを手がけた池上正樹氏によると、
“このような事件では「そもそも<ひきこもり>状態に陥っていることを自覚できていない人たちも多く、既存の制度に載せてもらえずに社会と遮断され、生きる希望を無くし、ひきこもりに至っているのが実態だ。より深刻なのは相談して回ったのに助けてもらえなかったと言う事例だ”
と言います。(以下<“‥‥”>は「サンデー毎日」より引用)

“境泉洋・宮崎大学準教授が平成18年に行ったKHJ全国ひきこもり家族会連合会の調査によると、家族の4割は「相談したのに支援が(何らかの理由で)途絶した」と回答している。家族で悩みを抱え込んで孤立するリスクが高いことが推測される。…福岡県福津市でも昨年4月自宅で88歳母親の遺体を遺棄した疑いで当時61歳の息子が逮捕された。息子は母が亡くなって、どうしようもなくなったと話したと言う。”

“孤立の中で「ひきこもり」が煮詰まると、殺人事件に発展する場合もある。昨春鹿児島県日置市で祖母や父親、親族ら5人が殺害された事件。鑑定留置を経て1月23日殺人と死体遺棄の罪で起訴されたI(39歳)は、社会的に孤立状態だった。就労しても1年足らずで辞め、貯金が尽きると働くと言う繰り返し。祖母の所有するアパートを借りて1人で生活していたが、付き合いがあったのは祖母と父親ぐらい。祖母から「ひきこもりでは困る」などと働かないことを責められていたとも報じられた。”
そして池上氏は孤立させない支援とは、としてこう述べています。

“「8050問題」の本質は親が働かない子の存在を隠したり、悩みを抱え込んだりすることによって相談に繋がらず、家族全体が周囲から見えづらくなることにある。孤立した家族から見ても、公的な相談窓口が明確ではない。いつまでも「若者」や「青少年」を掲げていては、高齢化したひきこもり者や家族に「自分も相談していいのか」とためらいを感じさせるという混乱を招き、「入口」で支援から取りこぼされてしまう。”

“孤立した当事者につらい言葉を投げつければ、ますます追い詰められ、重症化していく。つながりが遮断されれば、希望が無くなり、親子で孤立したまま高齢化していく。ひきこもり者は「終わりがないのはしんどい」と明かすが、それは親も同じだ。親子で煮詰まれば悲劇につながる。本人を追いつめないために、家族を孤立させない支援を当事者目線で考える必要がある。無理に社会復帰させることを目標にするのではなく、一人一人が幸せと感じられる生き方に寄り添う支援が大事だ。“
“普段何処にも悩みを打ち明けられない親が仲間同士、愚痴を言える場所があるだけでもいい。家族や親族が安心してつながり、それを継続できる居場所を作り出せるのは、当事者・家族会の強みでもある”

下記で紹介いたします今月17日のシンポジウムはこの問題について、KHJの調査発表と、創意工夫に富んだ取り組みをしている団体のお話をご紹介します。
池上正樹氏は司会を務められます。皆様のご参加をお待ちしています。


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<3月の催し物案内-1>
 「社会的孤立が生んだ8050問題」                     
  ~地域社会から家族の孤立を防ぐために~

日時:3月17日(日)12:00~16:00
場所:クローバープラザ(春日市原町3丁目1-7)
参加費:無料  定員250名

※当シンポジウムへの参加申し込みは不要です。

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<3月の催し物案内-2>
大牟田:第6回“80・50問題”連続講座
発達障害・ひきこもり等当事者の就労支援~
 

日時  : 平成31年3月23日(土)14:00~16:00
場所  :  大牟田市中央公民館 3階研修室B
   大牟田市原山町13番地3  電話:0944-53-1502
講師 :たんぽぽ大牟田サテライトオフィス 永江 賢 氏
前回の第5回講座は、親亡き後の備えとして障害者福祉信託制度の活用について学習をしました。 ひきこもり当事者・家族だけでなく親亡き後問題は、身体・精神・知的等のハンディを持つ当事者及び家族共通の課題です。親亡き後のハンディを抱えた子供がいったいどうやって生活していくのかということが、高齢の親の切実な悩みです(いわゆる80・50問題)。第6回講座は、「発達障害・ひきこもり等当事者の就労支援」というテーマーです。 発達障害・ひきこもり等当事者の就労支援を先駆的に取り組まれている恵愛園就労・自立センターたんぽぽ大牟田サテライトオフィスの取組を学び、「80・50問題」の解決のヒントを考えたいと思います。

主催 :「80・50問題」学習会実行委員会
    KHJ全国ひきこもり家族連合会福岡「楠の会」
参加費等:無料 参加申し込み不要
連絡先 : 「80・50問題」学習会事務局 
    080-6402-1125(古賀)

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ちくご地域ユースサポートネット(仮称)の設立について  

~「親の会」から一歩踏み出しませんか~
八女地区不登校・ひきこもり親(家族)の会代表 下川


福岡県内はもとより、筑後地域においても、不登校やひきこもりの「親の会」の活動が行われ、当事者家族の心のよりどころとなっています。
親が抱える不安や悩み、苦しみを語り合い共有することで、「我が家だけでは無かった」と心の負担を軽減させ、元気を回復し、良い方向に動き出した家族も多数いらっしゃいます。
親の会は家族や当事者を支えていくという重要な役割があり、今後も継続していく必要があります。
しかしながら、親の会で語り合い、気持ちが楽になるものの、しばらくすると親の会に来られなくなる方もおられます。
その理由として、次のようなことが考えられます。

・ひきこもりの当事者が動けないでいる問題はなかなか解決しない。
・親の会の講演や研修で知識は得たもののどう対応していくべきか悩み続けることに疲れ、諦めてしまう。

かすかな光や希望を求めて「親の会」に参加していただいたものの、その期待に応えきれていない現実がそこにはあるようです。
一方、「福岡県にも佐賀のSSF(スチューデント・サポート・フェイス)のような支援機関があれば良いのに」という声をよく耳にします。
自治体によっては専門支援員を配置しているところもありますが、要求してもなかなか予算化してもらえないことが多いのが現状のようです。
さらに、公的機関には管轄外の地域には対応できないというジレンマもあります。

それならば、「自分たちで」という思いで、親の会から一歩踏み出し、相談や訪問も行えるような拠点を設けることとしました。
ちくご地域ユースサポートネット(仮称)です。
「支えることは支えられること」
「相手が幸せになることは自分が幸せになること」
「とことん付き合う」
という理念のもと、いつでも、自由に親や当事者が集まることができ、相談や訪問も行えるような拠点を設けることとしました。
今後、「何ができるか考える」、「何かができる」場所として、賛同者全員で知恵を出し合い、考えていきたいと思っています。
拠点施設は筑後市になりますので、筑後地域が中心になるとは思いますが、幅広い地域から集まってもらえればと思います。
皆様のご協力をお願いいたします。

 ・第1回設立集会 3月10日(日) 午後1時~
 ・所在地 〒833-0006 筑後市大字新溝613
  (普通の民家です。駐車場は敷地内にあります)
 ・連絡先  電話番号 090-4776-2268(下川)


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今月は他にも素晴らしい投稿記事があります。ぜひ「楠の会だより」をご覧ください。
なお、当ホームページに「楠の会だより投稿」のサブページを設置しました。
こちらの方もご利用ください。☞楠の会だより投稿      

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福岡「楠の会」支部会だより

数ある支部会だよりからいくつかの支部をWEB編集者の独断で選んでいます。他の支部会の状況をご覧になりたい方は、「楠の会だより」をご利用ください。

★ 福岡の集い  2月18日(月)14:00~16:30(あすみん)参加者16名 (男性3, 女性13)

四戸先生の学習会には最初から参加していてお話を聞いていますが、近頃になって先生のお話の内容がわかってきた気がします。
ほかでは言われることがない「良薬口に苦し」のお言葉がいっぱいでした。
例えば・・・・
・1万円を持って自分のために使うのは押し殺している本当の自分の欲求に目覚めるためだ、ということ。
・親は手出しをしないほうがいいと言われるが、無気力になってはいけない。
・私たち夫婦に問題はありません、といいきるご夫婦が本当は事なかれ主義でいっていることがあるということ。
・父親が母親と一緒に腰を上げてくれないのは、自分に向き合う必要を感じてそれはできないと逃げているということ。
・息子はハローワークなど正規のルートを通して一般就労できるはずと思っている親が意外に多いということ。
・体の大きな息子から暴力を受けると身がすくんでしまうのは当然。まずは自分の身を守るために携帯をもって逃げる。
それはまた息子を守ることでもある。
・子どもや配偶者の変化を望むのではなく、自分自身を変えていく。‥・等。

また後半の、会場の方と先生との質疑応答はいつも大変参考になります。
精神科での服薬についての質問に、先生は斎藤環先生の提唱されるオープンダイアログの話をされましたが新しい治療としてこれから推奨されるといいです。
またほかの参加者からの情報、例えば今回では障害者関係で主に利用されている訪問看護や基幹相談という制度があることなどの社会資源の紹介もよかったです。(F)      

★ 福岡東部の集い 2月16日 (土 )13:30~16:30 (和白コミセン) 参加者11名 (女性8, 男性3 )

三々五々集まっていつものように自然に語り合いが始まりました。
当日の話題は次の三つに集約されていったように思います。
ひとつ 家族における父親の役割と存在について/父親(夫)が高度成長の体験をそのまま家族に押し付ける背中が大きすぎる、反面、病気になったり弱い面を見せるとホッと出来る。
ふたつ AI時代の就業について/引きこもりの原因は本人ではなく社会にあるというお話から、これからは人間にしか出来ないこと、ひきこもり体験を生かして支援する側で仕事をするとか、感性を生かした仕事例えば音楽や芸術の世界での仕事を目指してはどうか。
みっつ 県の訪問支援事業について/昨年来県の訪問支援を受けている、おかげで少しずつだが良い方向に向かっているようだとの報告がありました。 (東部の会K)