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楠の会だよりNo.207号(2019年9月)記事より


こころがたかぶってくる
わたしが花のそばへいって咲けといえば
花がひらくとおもわれてくる

障子
あかるい秋がやってきた
静かな障子のそばへすりよって
おとなしい子供のように
じっとあたりのけはいをたのしんでいたい


はっきりと
もう秋だなとおもうころは
色色なものが好きになってくる
あかるい日なぞ
大きな木のそばへ行っていたいきがする

素朴な琴
この明るさのなかへ
ひとつの素朴な琴をおけば
秋の美くしさに耐えかね
琴はしずかに鳴りいだすだろう

響(ひびき)
秋はあかるくなりきった
この明るさの奥に
しずかな響があるようにおもわれる

秋のひかり
ひかりがこぼれてくる
秋のひかりは地におちてひろがる
このひかりのなかで遊ぼう
(八木重吉 詩集「貧しき信徒」より」)



講演会「ひきこもり兄弟姉妹の関わり方について」ご案内
   

猛暑の終わりに、いきなり秋の長雨の変則型のような大雨が続いています。
皆様の地方での被害はいかがだったでしょうか。
被害を受けられた方にはお見舞いを申し上げます。
一日でも早く復旧が進みますようにお祈りいたします。

さて、今月は親を対象にした講演会ではなく、ひきこもりをきょうだいに持つ方々に向けて情報を発信してみるとことにしました。
というのは8050問題が世間を騒がせた余波のように、きょうだいの方々からの問い合わせが増えました。
親の会にはその備えがなく、親の会に参加して下さるようにお勧めしています。

実は福岡「楠の会」が居場所を持っていた頃、会の若者支援に関わってくださっていた方が「ひこうき雲」という兄弟姉妹の会を立ち上げられ、会の居場所を使って毎月1回開催されていました。
居場所の撤去と共に場所を移して続けておられましたが、担当者の転勤によって「ひこうき雲」は終了しました。

KHJ本部の「ひきこもりの実態に関する調査報告書⑩」では、家族調査で87.2%、 本人調査で90.2%に兄弟姉妹がいることがわかりました。
親亡き後の支援が課題になっている現状において、 多くの場合に存在する兄弟姉妹への支援も必要になってくると考えられます。
こうした背景があり、平成24年の全代研京都大会から兄弟姉妹の会として活動が始まりました(KHJホームページより)。
ということで、東京本部では現在毎月1回開催されています。
今回の講師深谷守貞さんはその会の担当者です。

「ひきこもりの家族関係」(講談社α―新書)の著者田中千穂子氏は「きょうだいとの関係はどうなのか」の中で、 “ある子どもがひきこもりに入ると、そのことが他の兄弟にどのような影響を及ぼすのか、と言うことについては、まだそれほど多くは語られていないように思うが” として、 “何の影響も及ぼさないと言うことはあり得ないだろうと考えています。“ と次のように言われます。

<きょうだいというのは光と影。それはこの世で最も密な関係であり、相補的な存在。片方が光を生きれば、他方は影を生きることになります。だからなのでしょうか、私はきょうだいの関係そのものが、ある若者のひきこもりを救うと言うことは難しいのではないかと思っています。誰かが引きこもった場合、残されたきょうだいは自分も同じようになることを恐れ、「ああはなるものか」「何とかうまく逃げなくちゃ」と必死に別の道を探すかもしれません。しかし同時に、そう考えて逃げる自分に負い目を感じ、成功すればしたでほっと安心し、そして彼を置き去りにしたと言うことに罪責的な気持ちも持つかもしれません。自分もまた、彼と同じようになってしまうのではないかと恐れ、いや、そうはなるものかと言う自分への誓い、さらにはせめて自分だけでもそうならずに親を安心させてあげなくては、と言う思い…等々、いずれにしても心は複雑です。>

<しばしば親は問題を起こした子どものほうばかりを心配し、問題を起こしていない子どもへの心配りをおろそかにしがちです。でもきょうだいが社会にうまく適応していたり、成功を収めているとしたら、「その子は絶対大丈夫」で「心配ない」のではありません。その子もまた「明日は我が身」の惧れを抱きながら、紙一重で乗り越えているだけなのです。ひきこもりをしたほうも傷ついていますが、残されたきょうだいの心も同じくらいかそれ以上に傷ついているのです。表面的にはどのように見えたとしても、きょうだいとはそう言うものなのです。>
と重要な警告を発しておられます。

よろしければこの問題に関心のあるごきょうだいに参加をお勧めください。
また関心のある親御様もぜひご参加をお待ちしています。



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<9月の催し物案内>

講演会「ひきこもり者の兄弟姉妹の関わり方」

主催 福岡「楠の会」 
共催 特定非営利活動法人 KHJ全国ひきこもり家族会連合会


日時 :9月21日(土)13:30~16:30
場所 :福岡市市民福祉プラザ
   (福岡市中央区荒戸3丁目3-39 地下鉄唐人町徒歩8分)
講師 :深谷貞守氏
   (KHJ本部「兄弟姉妹の会」担当 ソーシャルワーカー)
     和田修氏
   (北九州市ひきこもり地域支援センター「すてっぷ」センター長)
プログラム
 第1部 講演「兄弟姉妹のかかわり方」
     親御様で関心のある方はご出席ください。
 第2部 分かち合いの集い 
     参加者の皆さんとアドバイザーの和田修さん、
     深谷貞守さんと様々な問題について話し合い
     をいたします。
     この時間は兄弟姉妹の方のみに限らせていただきます。
参加費 :1000円(前半のみ参加500円) 
      
申込  : 不要 (定員70名)
   親御様、きょうだいの皆様、直接会場へお越し下さい
問合せ先: 福岡「楠の会」  Tel 080⁻6475-3216
      Eメール fukuokakusunokai723kan@Gmail.com

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《会員投稿》山田孝明さんの講演記録を読んで
   

現在41歳になる息子はアパートで独り暮らしをしています。
中学校不登校から始まってひきこもり生活は26年を過ぎようとしています。
一人暮らしをする以前にかれこれ6,7年間病院の先生とスタッフの方に家庭訪問をしていただきました。
その先生はちょうど楠の会に入会した頃、講演を聞いて私がまず通院を始めた先生です。
息子は家から一歩も出ない状態でしたから訪問をしていただくことになりました。
毎週1回程度ですが、先生が来られるのは時々で、決まった女性スタッフ(Nさん)が毎回来られ、 息子が不機嫌な時はまた来ますね、と言いながら数分で帰られたりしました。
そのお付き合いはとても丁寧で、息子はパズルを作っていましたので、その相手をしてはいつもよく褒めて下さっていました。
無口で不愛想な息子が長年訪問を拒否しなかったのは、Nさんの根気強くやわらかな温かい対応のおかげだと思います。
私もその頃パートに出るようになりました。
そのうちに息子はネットを通して仕事をする方法を考え、少し収入を得るようになりました。
ある日先生が来られて、一人暮らしをしようと、かなりきっぱりと言われました。
彼はそれには何も言わず、ネットでアパートを見つけ、引っ越ししていきました。
一人暮らしを始めて6年経ちましたが、毎日のように家に帰ってきて晩ご飯を食べたりしてまた帰っていきます。
一時楠の会の若者の会に出ていましたが、それもやめて今は家族以外誰ともお付き合いはなく、ひきこもり状態は以前のままです。
生活に必要な日用品や食料品はすべてネットで購入しています。
なんとか自分なりに生活はできているようです。
一人暮らしをするようになっての変化は感じられますが、ずっとこのような生活でいいのかなあと思っていたこの頃、会報で山田孝明さんの講演の内容を読み、「自分が生きたい生き方をすればいい、自分が生きられる社会を作ればいい。親が通常の常識を捨てるべきだ」との言葉に気づかされることがたくさんありました。
ひきこもっている状態を心配するよりも、息子自身の生き方を応援していこうと思いました。 
(会員 T)

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今月は他にも素晴らしい投稿記事があります。ぜひ「楠の会だより」をご覧ください。
なお、当ホームページに「楠の会だより投稿」のサブページを設置しました。
こちらの方もご利用ください。☞楠の会だより投稿      

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福岡「楠の会」支部会だより

数ある支部会だよりからいくつかの支部をWEB編集者の独断で選んでいます。他の支部会の状況をご覧になりたい方は、「楠の会だより」をご利用ください。

★ 宗像の集い 8月21日(水) 13:30~16:00 (メイトム宗像) 参加者 7名

①ハートネットTVひきこもり新時代2019第1回「長期化、募る焦り」 30分鑑賞。
昨年8月22日放送のものを最近のトピックスを加えて再編集したものです。
②話し合い
・ビデオの中で斉藤環先生は、ひきこもりの原因は親ではないにしてもその後の経過を大きく左右するのは家族との対話があるかどうかであり、対話とは、押し付け・議論・説得・正論ではなく、双方向性のある対話でなければ と言われる。ビデオの中の母子の会話は正しく主張のぶつけ合いであるように思える。お母さんは自分が一番の犠牲者だと思われているように思えるが当事者が一番苦しんでいることに気付いて欲しいと思う、
・本人の気持ちを理解することが大事だと思う。家族の中だけではうまくいかない時は、兄弟、叔父叔母などの第3者を入れて話し合えばよいと思う。
・我が家の状況やひきこもりに対する考えを話し合いましたが、新しい人も自分の状況を話したり、みんなの話を聞いたりして、参考になりましたとお帰りになりました。
③宗像若者の会のたまり場として、月に1回、メイトムの会議室を確保します。誰でも来てください。
・8月は大雨のため出席はありませんでした。
・次回の若者の集いは9月25日水曜日 13:30~16:00 メイトム宗像102号室です。
④親の集い次回は、9月18日(水)13時30分~、メイトム宗像203号室 逆転人生「受験全滅 不登校から大逆転」50分を予定
最新の調査で、全国の中学生10人にひとりが不登校予備軍だと言われる。
今回は、不登校に悩む子や親たちへむけた新聞を発行するNPOの編集長が主人公。
石井志昂さん(37歳)は、中学2年生の時、教師への不信感から不登校になった。
不登校だった当時、ボランティア記者として取材した著名人たちとの対話が、 人生を逆転させるきっかけになった。
  ●10月宗像の集い 予告  
10月16日 メイトム宗像203号室 13:30~16:00
福祉の専門職の方にお越し頂き、私たちにとっての生活の支え「生活困窮者相談支援、生活保護の知識」をお話し頂く予定です。
こんなことが聞きたいというご希望があれば、宗像の集いの担当者にあらかじめお伝えいただければありがたく思います。
(足の便が悪くて済みませんが)どこからでも宗像にお越しください。(A男)    

★ 福岡の集い  8月30日(金)14:00~16:30  (あすみん)    参加者 14名 

ミーティングのはじめ、大事な話題が出されました。
それは、「ひきこもり対応の重要なポイントとして、『本人をどうかしようではなく、親が変わろう』とよく言うが、それは注意して言わなければならない。
どうしても上から目線の言い方になるし、母親の育児が失敗だったとか、父親が家族のために一生懸命働いてきたことを否定し批判することになりかねないから。」というもの。
では、「親が変わるってどういうことだろうか」、「具体的にどんなことだろうか」と、出席者の皆さんが、活発に自分の考え方や日頃の生活の中での本人との接触の仕方などを発言しました。
今回は初参加の方が5人おられたのですが、常連の方と共に、真剣に語りあうことができて、とてもよかったと思います。(Y)