お知らせ
         
        

        

        

        

        

        

        

楠の会だよりNo.202号(2019年4月)記事より

トップ記事
内閣府発表 中高年の孤立者(ひきこもり)61万人!

うららかな春日和、花の色に誘われて人の流れが多くなってきたこの頃ですが、3月29日(金)の各紙夕刊とNHK7時のニュースにはちょっと驚かされました。内閣府が半年にわたり調査した、自宅にいる40~64歳のひきこもりの人が全国に61万3千人いる、それも39歳までの人数を上回っているとの推計を公表しました。予想はしていたものの、これほどに多かったのかと驚きです。
なぜここに至るまで放っておかれたのでしょう。
ひきこもり問題は2001年頃から本格的に社会に向けて発信されていました。(斎藤環著「社会的ひきこもり」は1997年出版)。
しかし本当にわかりにくい問題だったと言うべきでしょうか。
ちょうど2001年、楠の会発足の年に出版された「ひきこもりの家族関係」(田中千穂子著 講談社+α―新書)には、時代に潜むひきこもり問題の重大さについて的確に書いてありました。
“私は「ひきこもり」と言う現象は、その人の社会との関係性をめぐる問題であり、その底流に「対話する関係」の喪失がある、つまり人と人との関係性の原点における障害ではないか、と捉えています。
関係性とは人間の存在そのもののあり様。
そして、ひきこもりは現代人の人間存在に関わる問題…。
人間にとって、他者との関係性の喪失ほど致命的なものはないのである。
他者との関係性は、人間が人間であることの必須条件であって他者との関係性において自分が存在すると確信できることこそは、人間として生きる意欲の源泉をなしていると私は思う。”

と書かれています。
実は人間存在にこれほど根本的な重要な問題であるのに、自分たちの特殊な問題と言う捉え方に偏りがちだった気がします。
以前NHKのひきこもり問題の討論会で、英国では孤独担当相が設置されたという話を聞きました。
少子化、孤立者や自ら命を絶つ人の多さからみても、病んでいるのは一部の人たちではなく、国全体であると言う考え方をしていかなくては、出口は見つからないでしょう。
私たちは昭和、平成、令和とへ三代を亘ってきましたが、この際しっかり時代の流れを見極め、方向転換する時期に来ていることを再認識していきたいと思います。
今からでも遅くない、まずは自分のことから仲間たちへ、そして地域へ国へ、孤立からの救済の輪を広げていきましょう。(記 吉村)

==============================================

<5月の催し物案内>
大牟田:第7回“80・50問題”連続講座
“差別のない希望を持てる福祉の街づくりへ向けて”
~障害・ひきこもり等あらゆる差別問題を考える~
 

日時  : (令和元年)5月26日(日)14:00~16:00
場所  : 大牟田市中央公民館 2階研修室A
      大牟田市原山町13番地3  電話:0944-53-1502
講師  :大牟田障害者協議会事務局長 大場 和正 氏
(講師プロフィール) 大牟田障害者協議会事務局長 大場 和正 氏(元市議)
2歳のときポリオに罹患。重度の障害者となる。
長い施設暮らしを経験し1979年に帰省。
1980年代に入り障害者解放運動を始める。
現在は、人権を基本にした、障害種別や立場を超えて構成され、「誰もが希望を持って生きていけるまちづくり」をめざす大牟田障害者協議会事務局長。


主催 :「80・50問題」学習会実行委員会
    KHJ全国ひきこもり家族連合会福岡「楠の会」
参加費等:無料 参加申し込み不要
連絡先 : 「80・50問題」学習会事務局 
    080-6402-1125(古賀)

==============================================

<シンポジウム「社会的孤立が生んだ8050問題」 ~地域社会から家族の孤立を防ぐために~> に参加して  


3月17日(日)KHJ全国ひきこもり家族会連合会主催の「社会的孤立が生んだ8050問題シンポジウムin福岡」は山本博司様(国会議員)、小野博史様(厚生労働省社会援護局地域福祉課)をはじめ、福岡県・福岡市精神保健福祉センター、福岡県、福岡市、北九州市地域ひきこもり支援センターからご出席いただき、それに180名ほどの当事者家族と県内、長崎、鹿児島、大分などを含めて、保健所、社会福祉協議会など、多くの支援関係者をお迎えして開催されました。
初めに専門家によるひきこもり者の統計や研究報告があり、シンポジウムでは各地域の総意工夫に富んだ、心温まる様々な取り組みの事例が、3時間の短い時間内に盛りだくさん紹介されました。
今回は従来のいわゆる20歳から40歳代のひきこもり者の問題ではなく、それ以降、本人が老齢年金の資格を得る直前の64歳までを対象にしています。
その年齢の親は70、80歳代ですから当然身体機能が落ちて親の会に足を運ぶのも困難になっています。
会に参加できる私たちには将来の不安の種はありながら、現実何をどうしたらいいかには手をこまねいていました。
今回のシンポジウムは改めて事の重大さに目覚めました。
以下シンポジウムについて紙面をもって振り返りをしてみたいと思います。
〔シンポジウム社会的孤立が生んだ8050問題~地域から家族の孤立を防ぐために〕
日時:3月17日(日)12:00~16:00 場所:クローバープラザ

(1)基調報告(3つの調査報告)
1.ひきこもりの地域支援体制と官民連携の状況調査 
 講師:境泉洋先生(宮崎大学准教授)
2.保健所における家族支援、家族相談に関する調査
 講師:上田理香氏(KHJ  本部事務局長)
3.地域包括支援センターにおける「8050」事例への対応に関する調査
講師:川北稔先生(愛知教育大学准教授)

(2)シンポジウム 
○コーデイネーター 池上正樹氏(フリージャーナリスト)
○シンポジスト(敬称略 50音順)
・小野博史(厚生労働省社会援護局地域福祉課)
・勝部麗子(豊中市社会福祉協議会福祉推進コミュニテイソーシャルワーカー統括)
・竹中哲夫(日本福祉大学心理臨床相談室研修指導員 
・吉村文恵(福岡「楠の会」)
・和田修(北九州市ひきこもり地域支援センター長)

基調報告の中で特に興味を持ったのは、KHJが行ったが会員へのアンケート調査では当事者や家族は行政にひきこもり実態把握を求めている点であり、又、行政がひきこもり地域支援センター及び生活困窮者自立支援窓口に対して調査した結果は、「家庭訪問時にひきこもり本人を発見したことがある機関が31.1%」であったことである。
これは、今は明らかになっていないが将来「8050問題」となって表れるかもしれない家庭が相当あることを示しているのではなかろうか。
行政で実態把握をしていただき、結果に応じて場合によっては相当大々的に対策を考えて頂く必要があるのではと考えた。
また、KHJ調査では、家族会と連携して欲しい行政機関としてひきこもり地域支援センターをトップに挙がっている。

シンポジウムでは、厚労省より「8050問題」対策として、地域共生社会の実現に向けての取り組み推進事業を支援するため、市町村への補助を予算化していると述べられた。
その具体的な実施事例として大阪府豊中市の例、三重県名張市の例などを挙げられておられる。
大阪府豊中市社会福祉協議会からは勝部麗子氏がシンポジストとして参加され、豊中の一つの例としてゴミ屋敷にひきこもる人があれば、行政が現地に出かけて、行政単独で問題解決行動をとるのではなく、付近の住民に片付け作業などに参加してもらい、行政と住民が一体となって問題解決とその後の支援に当たっていることを報告された。
私たち当事者側も、すぐには難しいかもしれないが、将来は行政や付近の住民に我が家の情報を開示し、行政・地域と一緒に問題解決を考えねばならないと感じた。
他のシンポジストでは竹中哲夫先生の言葉に共感を覚えた。
先生の報告本文は長年の支援経験から、どのように支援に向き合えばよいかという事であったが、私はこの本文よりも先生が最後にまとめとして言われた次の2点に共感した。
“親が子どもの面倒を何歳まで見ればよいのか、せいぜい35歳位までは親が面倒を見るにしてそれ以上は皆で面倒を見ようという社会にしなければいけない”という点である。
ひきこもりを親だけ、家族だけの責任としてしまわずに、社会全体が責任を引き受ける、そのような社会になって欲しいと願いたい。
もう一つ共感した点は、“全国各地に「ひきこもり研究所」を設置しよう”という点である。
詳しい内容は聞けなかったが、私なりの理解(曲解になるかも)では、ひきこもりから回復して就労したとして、当事者の周辺社会が以前の社会から変わっていなければ、回復した当事者に何らかの負担を強いるのではないのか。
根本はひきこもり者が出てこない社会を作ることではないだろうか。
そのような社会はどのような社会なのか、どうすればそれを作ることが出来るのかを研究する研究所であって欲しい。
そのような研究をもとに、私たちそれぞれの家族の悩み、今の状態から変化してより良い生き方を求めるにはどうすれば良いのかを各家庭個別に指導して頂ける研究所、或は、相談支援者を養成する研究所になれば素晴らしいと妄想してしまった。
なお、当日は立派な資料が配布されたが、同じものをKHJ本部のホームページで閲覧できるので、是非ご覧になって頂きたいと思う。         以上 A男

==============================================
今月は他にも素晴らしい投稿記事があります。ぜひ「楠の会だより」をご覧ください。
なお、当ホームページに「楠の会だより投稿」のサブページを設置しました。
こちらの方もご利用ください。☞楠の会だより投稿      

==============================================

福岡「楠の会」支部会だより

数ある支部会だよりからいくつかの支部をWEB編集者の独断で選んでいます。他の支部会の状況をご覧になりたい方は、「楠の会だより」をご利用ください。

★ 親父の会 3月16日 (土 )13:30~16:30 (中央区平和3丁目市営住宅集会所 ) 参加者 10 名

① ひきこもりからの回復 新「親の10ステップ」を検討(ステップ 1~5 )
② 日本における父親像を振り返って。<家庭をすべて妻に任せ会社家族のため猛烈に働くことが当たり前だった>
・戦時中天皇陛下と国のために勝つまで戦う。父親の戦死も多かった。無事復員しても食糧不足とインフレ、新円切り替えで大混乱。栄養失調で死ぬ人も多かった。
・復興期に入って父親たちは猛烈に働いた。高度成長期に入り、残業、休日出勤、転勤も当り前のお陰で、マイホーム取得と核家族化、高学歴化が進む。バブル経済期に入り株高値、そして大暴落。景気後退期に入ったころ阪神大震災、需要下降,リーマンショックの大不況と大量失業。
・その中、父親は定年を迎え長年の労苦から解放され安堵する。老後どう過ごしたらいいかを考えようとした矢先、妻がほとほと困っているひきこもり問題に気づいた。
・残念ながら日本には「よき父の役割」という語録はない。そこで欧米のキリスト教文化圏の例を引用してみる。良き父親であるには①家族のためには時間を取る、②子どもの話を落ち着いて聞く。➂愛情をこめて𠮟り、褒める。子どもの人格は豊かになり、父親が褒めると子は自信をつけあきらめず正しいことを行うようになる。④妻に愛情と敬意を示す。父親が夫としてどう振舞うかは子どもに影響する。父は妻に敬意を払い子どもたちにそれを示すならば家庭は安心できる場所になるだろう。
③ トラブルの実例3件  ④ 個人面談 事前に申し出下さい。
次回は5月18日(土)13時30分~ (U)      

★ 宗像の集い 3月20日 (水) 13:30~16:00 (メイトム 宗像) 参加者5名 (女性4、男性1 )

①「サワコの朝【千原ジュニア▽引きこもり時代】」鑑賞
千原ジュニアは中学生時代に引きこもりになった。
ひきこもり時代を振り返り、周りの人には、僕がひきこもりだからという理由で特別扱いして欲しくなかった、おばあちゃんは以前と変わらない態度で接してくれたのがありがたかったと言っている。
おばあちゃんと出かけたとき、鳥が地面を歩いていた。おばあちゃんはじっと鳥を眺めながら、「鳥だってたまには歩きたいもんね。」といった。空を飛ぶのに疲れて地面に降りてきた鳥。
それは鳥に言ったのか、ひきこもる自分に言ったのか分からないけれど、気持ちが楽になっていた。
そのうち僕もまた空を飛べるようになると思えたという。
②話し合い
・千原ジュニアのおばあちゃんは素晴らしいねと出席の皆がいった。
・楠の会に入るきっかけは何だっだか聞いてみた。
ネットで見つけた、行政の窓口でおしえてもらった、などの答えがでた。
会の活性化と、まだ困っている人に知って貰うために、やはり広報活動が必要と思う。
③来月予定 / 
・親の集い:4月24日水曜日 13:30~16:00 メイトム宗像203号室です。
ウワサの保護者会「不登校 親の悩み」。30年以上不登校の子どもとその親をサポートしてきた、奥地圭子さん出演。
・若者の集い:4月24日水曜日 13:30~16:00 メイトム宗像205号室。ゲームやお話で過ごしませんか。
A 男 

★ 久留米の集い 3月22日(金)13:30~16:30 (えーるピア ) 参加者12名(男性2, 女性10 )

今月は久しぶりの方が2名来られました。
特に時々親の会にお顔を見せて下さっていた青年が、4年間の専門学校を無事卒業することができたと報告に来てくださいました。
お顔の表情も一段とキリリとして、社会人への心構えができてきたように見えました。みんなで拍手しておめでとうを言いました。
8050問題の話が主だったのですが、一通り近況などを話してもらった後、何人かの方がお花見のお寿司を準備して下さっていました。
えーるピアの桜はまだちらほら開いているぐらいでしたが、毎年恒例のお花見になりました。とてもおいしかったです。
今の私の思いですが、1月27日(日)の久留米フォーラムで、就労移行支援事業所「まんまる」と筑後社協の取り組みが素晴らしいと思いました。
質疑応答のところで3人の方が言ってくださったことは、私の思っているのと同じことを言ってくださってうれしかったです。
私は「楠の会」に入る前は福岡のサポステが気になっていましたが、何処にあるかもわからず、仕事を休んで行く気にもなれず、ちょうど親の介護もあって、息子のことは後回しになっていたことを後悔していました。
でも会に入ってこんなことは私だけではなかったんだと思うことができました。
先日筑後に立ち上げられた「ユースサポートネット(仮称)」は、お父様がいつでも当事者や親たちが集まれる場所をと思い立たれたとか、私のところから少し遠いのですが、勉強を兼ねて参加したいと思っています。(K)