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楠の会だよりNo.182号(2017年8月)記事より

九州北部豪雨で被害を受けられた皆様お見舞い申し上げます。猛暑の中の後片付けは大変な作業でしょう。どうぞお体をお大事に、希望を持ち、日々をお過ごしくださいますようにお祈り申しあげます。

<今月のトップ記事>

怒りの炎を抱きしめて

“おもしろうてやがて悲しき鵜舟哉  松尾芭蕉”
九州で鵜飼いと言えば筑後川沿いの原鶴温泉が有名です。
ニュースでは原鶴温泉近辺は温泉施設を被災者に無料で提供されていましたね。
ところで私はまだ鵜舟を見たことはありませんが、花火大会が大好きです。
自分の真上でドーンとはじけて空一杯に広がるとき、自分一人のための花火のように錯覚し、なんとも幸せな気分になります。
そして花火が終わるときこの俳句のような気分にもなります。

2017年6月25日 「禅僧ティク・ナット・ハン(1)怒りの炎を抱きしめる」(NHKこころの時代)を見ました。
とても感動する場面がありましたので、誰かに伝えたい思いで感想文にさせていただきました。
私は時々カッと来て頭に血がのぼり大声で喚きだすことがあります。
どうすればそれを抑えられるのかと考え続けています。
人に相談したこともありますが、いまだに答えを見つけていません。
この放送の予告を見たときこれかもしれないと朝5時に起きて番組をみました。

〇ベトナム戦争、怒りの心を平和につなぐ
ティク・ナット・ハンはベトナム出身の禅僧です。
ベトナム戦争のさなか、苦しむ人たちを救うために若者と一緒に活動します。
焼かれた村を再建し、学校を作り孤児たちの世話をします。
再建して又焼かれても、怒ることはなく再建を続けました。
しかし、ある時怒りを覚えました。
米軍が「その村を破壊したのは、共産主義から守るためだ」といった時です。
焼き尽くし破壊し住民を殺しておいて村を何から守ると言えるのか。
じっと怒りを抱いたまま何日もかかって心を静め、ようやく加害者への慈悲を感じるようになったというのです。
その加害者は村を守ると言いながら村人を殺してしまった。
「加害者は間違った認識の犠牲者である」とティク・ナット・ハンは気付いたのです。
だから、彼らに対しては怒るよりむしろその状況から助け出さなければならないと動き出します。
黒人差別撤廃の非暴力運動家マルチン・ルーサー・キングに話しかけます。
私たちの敵はお互いの人間ではありません。
本当の敵は人間の心にある怒り・憎みや差別です。
怒りの炎を包み込む愛の共同体を作りましょうと誓い合いました。
その共同体の力で戦争をやめさせようとしたのです。

〇あるベトナム帰還兵のPTSD
ずーっと後にアメリカでリトリート(修養会)を持った時のことです。
ベトナム帰還兵がまだ苦しみから抜けだせないと参加してきました。
ある日の戦闘で待ち伏せに合い仲間が殺されました。
次の日復讐のため、サンドイッチに毒を挟みその村に置いてじっと見ていました。
5人の子どもがサンドイッチを食べ泣き苦しみ始めました。
彼は無事アメリカに帰還しましたが、夜寝ていてもあの子たちが出てきます。
耐えられず部屋を飛び出す毎日です。母親の慰めを聞いても救われません。
あなたは5人の子どもを殺したけど、これから、毎日5人を救えばよい。
食料がない、薬がないと多くの子どもが毎日亡くなっている。
この子たちを毎日救うことが出来るはずですと声を掛けました。
この言葉で楽になり、その後提案を実行しているということです。

〇相互共存
ティク・ナット・ハンの講話です。
ここにハスの茎があります。こちらの端が右派の活動家とします。
こちらの端が左派の活動家です。
左派が目障りだと左半分を切って捨てます。
それでも残ったハスの茎には右と左があります。
右があるのは左があるから、左があるのは右があるからです。
これを仏教では相互共存といいます。みんなは独立して存在できません。
宇宙のすべては深く関わって存在しています。

〇怒りを静めるには
さて、まだ、怒りを鎮める方法は理解できません。
一番わかりやすかったのは、小さな女の子の質問でした。
「お兄さんや妹に腹が立ったとき、どうすればいいですか」
「何も言わないことです。何もしないことです。怒りの気持ちから離れて、自分に戻ってゆっくり息を吸い、息を吐きます。何回も何回も繰り返し、怒りの面倒を見てあげます。呼吸を繰り返していると、お兄ちゃんは幸せでないからあんなことをしたのだと分かってきます。思いやりを持ち微笑みます。これは大きな勝利です。」

≪誰かが私たちを怒らせるような言動をとると、私たちは苦しみます。
そして、相手を苦しめれば自分の苦しみが和らぐと思って、何かを言い返したり仕返ししたりしがちです。
「彼を罰したい、苦しめたい。私のことを苦しめたのは彼なのだから、彼が苦しむのをみれば私の気持ちもおさまる」と考えます。
でも実際は、あなたが相手を苦しめれば、その相手は自分の苦しみを減らそうとあなたをさらに苦しめようとします。
その結果、両者の苦しみが増長します。
両者に必要なのは思いやりと助け合いであって、罰することではありません。≫(注 怒り-心の炎の静め方 ティク・ナット・ハン 2011年 (株)サンガ 発行文末注より引用)

≪怒りは、泣きわめく赤ん坊のようなものです。赤ん坊には、抱いてなだめてくれる母親が必要です。あなたは、その赤ん坊の母親、つまり怒りの母親です。意識的な呼吸を実践し始めた瞬間から、あなたには赤ん坊をなだめ包み込む母親のエネルギーが生まれます。ただ怒りを受け入れること、ただ息を吸い、吐くこと、これだけで十分です。赤ん坊はすぐに安心します。≫(注 怒り より)
禅師は、ゆっくり息を吸い、ゆっくり息を吐くとき、自分が怒りの気持ちから離れ、 本来の自分に気付くことを“マインドフルネス”「マインド(心)」が「フル(十分に 満ちて)」ある状態として教えの中心にしておられます。
これをもう少し勉強せねばという気持ちになっています。(A男)      

 

福岡「楠の会」支部会だより

数ある支部会だよりから2ヵ所をWEB編集者独断で選んでいます。他の支部会の状況をご覧になりたい方は、楠の会だよりNo.182号をご利用ください。

★ 筑紫野の集い 7月11日(水)カミーリヤ   

 今回はお父さんの参加がありました。
やはり色々なところに相談等行かれたようです。
「父親は当事者に強く言ってしまう」とおっしゃっていて、どこの家でも同じだなと思いましたが、お父さんが問題解決に積極的に参加されている事は良い事ですね。
お母さんの心労も半分になります。

 今まで消耗したエネルギーをためる為に家にいるのではないか、何とかしようと追い込まないで、人と同じを要求せず、家の中で当事者の居場所を作るようにしたら良いのではないか…、薄紙を剥がすようにゆっくり事態は動いていきますという話が出ました。
一気に好転させようとしがちな父親にとっては、はがゆいかもしれません。

 また、他の講座での話しが出て、ひきこもりといっても、発達障害からくるもの、うつからくるもの、統合失調症かくるもの、社会的ひきこもりからくるものとがあるという事でした。   

★ 親父の会 7月15日(土) 中央区平和3丁目市営住宅集会所

酷暑のためか高齢者の欠席が多かったけれど、久し振りの方の参加は嬉しい。

1.会報記事で話題となったこと
① 四戸先生講演会「不安と怒りについて」7月会報参照 
② 県議会における公明党代表質問と県側の答弁について。私もこの時、傍聴席に入ったが、我々以外に一人二人がいるのみ。熱心な質問に対して答弁は、現状報告のように感じられた。実情をもっと知ってもらうためには、我々が議員さん方と接触することが大事だと、私の意見も追加した。
③ 宗像の集い(会報参照)。母親の価値観で進学進路を強制され不登校、ひきこもりになったというケースについて。これは多くの親が経験したことで、親として猛省すべき最大のポイントではないかと思う。アドラー心理学では「親と子は別人格で価値観を強制してはならない」と言っている。いつ、どういう形で本人への謝罪ができるか、そこから本人の回復が始まると思う。ここから親の方でもちょっとしたアイデアが浮かんでくるのだが、このあたりで親の会への参加が役に立ってくると思うという話題。   
④ 福岡の集い(会報参照)NPO法人相続遺言サポートセンターから、「最近の法改正で、民事(家族)信託ができ るようになった。これはひきこもりの事例にも役に立つのではないか。親亡き後、本人が困らない様相談に来てほしい。親は将来設計を迷いながらも、日頃、文章化から着手してほしい」との話を改めて確認した。

2.自助グループミーティング(気付いたこと、実行したこと、その効果など、話せることを話す)
〇ひきこもりを認める社会になって欲しい。ひきこもり女子会が発足するので参加したい。娘に精神障害者認定を受け年金(月6.5万円)を貰うことにした。
〇父子の会話がないのが気になっている。
〇息子の乱心(暴行、器物破損、暴言)で困惑し、親類の協力で遠隔の病院に入院させたが大変だった。11月にひきこもり問題と宮本常一生誕110年記念で<宮本常一と私>単行本の出版記念シンポジユウムを開くのでご協力を。
〇私の報告です。孫が福岡の大学に入学するので我が家に同居することになった。ひきこもりしていた息子は叔父さんらしく話しかけ面倒をみていたが、これを契機に派遣社員として働き始めた。
しかし半年後自分から辞職し、その1年後また雇用先から熱心な再雇用の呼びかけがあり、今年3月に復職した。
その上食事つくりは全部引き受けると言って再スタートしたが、職務が辛い時などに爆発するようになった。
大声で暴言を吐き、器物家具を壊して大暴れする。私は無抵抗で、ただ修理を依頼した。
同居している甥っ子にやさしくないと説教したりもした。最近これは酒乱ではないかと思い、父の私も禁酒を初めた。
余計なことは一切話さず対応していたところ、6月の父の日に息子からスーパーの握り寿司のプレゼントをもらった。
ちょうどこのころ関東に住む息子の中学時代の同窓生(女性)から電話があり、「いつもニコニコで人気のあった貴方に会いたいと皆が言っている」と同窓会への誘いがあった、なんとかOKして2回目の会(60名)に初参加した。
その後女性からは息子が二次会でカラオケを歌い、それがうまかったと父の私に電話があり、またハガキで「近くに住む父にぜひ会ってほしい、喜ぶので」と言われ、私は早速手土産を持ってお礼にいった。
その父親に会ってみると、これが私自身の同級生という、思わぬなりゆきだった。今は息子も回復に向かっており、まわりの皆さんのお陰と心から感謝している。
私の同級生の支援の話は次回に。
★次回 9月16日(土)13:30~ 
同所で(奇数月の第3土曜)      
世話人/U