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楠の会だよりNo.204号(2019年6月)記事より

緊急速報!
川崎スクールバス殺傷事件をどう考えるか

5月28日に発生した川崎スクールバス殺傷事件を受けてネット上では、「死ぬなら一人で死んで」「迷惑だ」という意見が飛び交う一方、生活困窮者支援NPO法人理事長藤田孝典さんは「社会にうらみを持っている人が凶行に走るのを阻止するためには、『社会はあなたの命を軽視していないよ』という強いメッセージを送らなければならない」と言っている、と新聞は伝えています。(毎日新聞5月31日朝刊)
藤田さんは新聞の取材に「貧困や社会への不満を抱えながらやっと生きている人たちが、僧悪を増幅させて事件の当事者になるかもしれないという思いを常に持っている」と語る。
「今回の発言は、社会に絶望して次の凶行に及ぶ人が少しでも減るようにしたいという思いからだ」とも言っている。
これ以上被害者が出ない様にすること、被害者を救済することは一番にしなければいけないことだと思う。
それと同時に加害者が発生しない様に、加害者に目を向けることも大事なことではないかと思う。
その意味で上の新聞記事は非常に貴重な記事だと私は思う。
報道は被害者救済や被害発生防止に目を向けすぎているように思う。
藤田さんのように加害者に目を向けて欲しいと思う。

多くの人が考えられないような犯罪を起こしてしまう人がいる。(普通の人が考えられないと書きたいところだが、普通の人とは何かと言われると答えられないので多くの人とした)。
今の社会は人と人との緩やかな信頼関係で成り立っているのではないか。
理由もなく人を殺す、可愛い子どもを殺す、自爆して無差別殺人を起こす、などは多くの人が考えもつかない行為です。
多くの人が起こるはずがないと考えている行為ですから防ぐには困難が伴うのではないか。
極端には、外へ出られない、或は防刃ベストを付けて外に出ることになるのか。
これでは毎日他人との暴力闘争状態です。
加害者になる人も多くの人と同じ気持ちを持っている(いた)はずです。
「理由もなく人を殺す、可愛い子どもを殺す、等そんなことは出来ない」という気持ちは生まれてきた時は持っていると思います。
それが社会からの疎外感、他人から価値のない人間と評価され、それに伴う自己否定感、目立たない暴力的迫害や精神的迫害を受け続け、或は普通でない自分に悩み続け、そのストレスにより多くの人が常識と考える枠が無くなってしまい、自分で取り得る復讐は暴力だと凶行に及ぶのではないか。
プラトンのいうイデアを持って生まれた私たちは全て善良だというのが私の想いです。
従って、私たちが考えなければならない一番目の事は、人を評価しない、人を貶めない、人を否定しない、人を認める、人を尊敬する等ではないでしょうか。
その前に自分は自分だという人の評価に左右されない自己が確立されておくことも大事なことだと思います。そのように努力したいと思います。     A男


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<6月の催し物案内>

●福岡「楠の会」学習会&オープンカウンセリング
 
  テーマ 「家族が孤立を避けるということ」

   ~「ひきこもり」をひとりで抱え込まないことが、
     解決の糸口になります~

日時  : 6月28日(金)14:00~16:30
場所  :あすみん(福岡市中央区今泉1-19-22
     天神クラス4階ボランテイア交流センター)
講師  :四戸智昭(しのへともあき)先生(福岡県立大学大学院)
参加費 :一般 500円  会員 無料 
     参加申し込みは不要です。
     一般(会員外)の方も大歓迎です。  

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特集 父の日に寄せて  


2019年 4月29日(祝)はみどりの日と言っていましたが、今は昭和の日でしたね。

近頃「楠の会」のなかで親父の会をはじめ、お父さん方の活動が目立ってきたような気がします。
6月16日(日)は父の日です。親父の会の担当者がよく口にされるのが“父親がキーマンだ”ということです。

そこで今回は父に関する記事を集めてみました。
まずは(1)父親の役割 父親の役割は何かを明確にしている言葉を、精神科医斎藤学(さとる)氏の本「家族はこわい」から抜粋してみました。しかしここでは一部分しか引用できませんので、できれば著書そのものをご覧ください。
次に(2)「銀河鉄道の父」を読んで(門井慶喜著 講談社刊)、
(3)二人の父親大伴旅人と山上憶良、です。
父親について少し考えてみる機会になれば幸いです。

(ここでは上記(1)~(3)のうち(1)のみをご紹介します。ご興味のある方は「楠の会だより」をご覧ください。 又,「楠の会だより投稿」のサブページもご覧ください。)

【1】父親の役割(「家族はこわい」(斎藤学著 日本経済新聞社刊より) 

親の仕事には大別して三種あると思います。
抱くこと(ホールデイング)、子どもの行動に限界を設定(リミットセッテイング)して欲求不満を起こすこと、そして子別れ(デタッチメント)です。

子育てと言うと、最初のホールデイング機能(主として母親が担当する)が強調され、二番目と三番目が無視されるために、おかしな議論が生まれるのです。

‥‥そもそも親離れについて理解がたりない親が多いように思います。家庭内暴力にしても摂食障害にしても、どれも親離れ子離れがうまくできない家庭が生み出してきた「病」と言えると思います。…

父親の本来のあるべき姿とは、どんなものでしょうか。
私はまず第1に、母や子を外界から守り、家庭を境界づける「屋根」や「壁」のようなものと思っています。…抱くことは母親の仕事ですが、父が母(妻)をしっかり抱いて安心させないと母は子を抱けないのであり、その意味で父親も抱く役割を担っていると言えます。
…最近は父親の育児参加などが言われますが手足を動かさないでコーチしようとする父親が増えています。
それでは母親にとってはうるさいだけです。

この抱くと言うことをしっかりやったうえで、親の仕事の二番目に挙げた、子に対する限界設定が可能になります。
限界設定は母親もやるし父親もやります(夫婦仲が悪くても父親と母親はお互いに同じことを支持する)。
ではきちんと限界設定されないで育った子どもはどうなるのか。
彼らはまず、親に挑戦するようになります。
どこまでやったら親はだめというか、どこまでやったら殴るのか、それを試すようにどんどんエスカレートしていきます。
その次には、限界を設定してくれる幻想の「親」を求めて、社会に挑戦するようになるでしょう。
…例えば万引き、かつあげ、目に見えるいじめと言った反社会的な行動に走ります。

父親の役割のもう一つ、これはユング以来よく言われることですが、母子の密着した関係を断つナイフの役割があります。
母の子に対する「限りない世話焼き」は、子どもの心の発達を妨げる時があります。
これを断ち切るのは父親なのです。
これは親の仕事の三つ目、子別れに関係することです。
子別れ(デタッチ)は、まず抱擁があり、適切な限界設定があったそのうえで行われるものです。
しかし母親自身が夫といい関係になく、非常に寂しい思いをしていると、母は子を囲い込んでしまいます。
子を囲い込む母親というのは底なし沼的な存在です。

…この子別れは、何もポンと背中を押して「お前どこかに行け」と言うのとは違います。
これでは虐待になってしまいます。突き放せと言っているのではありません。子別れを促進する父親はそもそも抱く作業をしていなくてはいけないのです。
抱く作業をしてこそ、子別れが可能なのです。
しっかり抱かれた子どもは、一人でいられる能力を発達させ、思春期になると親友や異性のほうが親より大切になり、自然と親を捨てていくものだからです。
…このように子どもが思春期になると、限界設定にしろ子別れにしろ、父親は重要な役割をもって再登場する必要があるのです。これがいわば社会的父性です。

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今月は他にも素晴らしい投稿記事があります。ぜひ「楠の会だより」をご覧ください。
なお、当ホームページに「楠の会だより投稿」のサブページを設置しました。
こちらの方もご利用ください。☞楠の会だより投稿      

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福岡「楠の会」支部会だより

数ある支部会だよりからいくつかの支部をWEB編集者の独断で選んでいます。他の支部会の状況をご覧になりたい方は、「楠の会だより」をご利用ください。

★ 親父の会 第34回 5月18日 (土) 13:30~16:30 ( 中央区平和3丁目市営住宅集会所 ) 参加者10名

① 令和元年10連休の過ごし方を各人語る。
② 最近の話題 /「三宅民雄の真剣勝負」『中高年のひきこもりその実態と将来・自己責任や甘えではない』
ゲストの斉藤環(筑波大学教授)に聞く(4月22日NHK第1ラジオAM6:40)。
「内閣府の調査によると30~54歳のひきこもりが全国に61万人」いると報じているが、実態は200万人以上でその半数の100万人が中高年と推測される。最近は1度社会人になってから職場に適応できず退職しひきこもってしまう人が多いようだ(36%)。

長期化した引きこもりは、家族の思惑とか、社会的プレッシャーとか本人の葛藤や様々な要因が複合している、個人が自分で決定できる問題ではない。
自己責任だから何とかしろ、と批判する事は意味が無いし、かえって逆効果になる恐れがある。
又本人には、支援の限界をこれ以上これから先は無理だよと早めにしっかり示しておく。

本人が何か前向きになる良い方法としては一歩外の社会とつながりを持つこと。社会参加の第一歩は「お金を使うこと」。自分の楽しいことにお金を使うことからスタ―トするのが多分1番スムーズにいく。

現状が変わらなければおそらく10年後ぐらいはひきこもり人口は300万人、400万人規模になると思う。そういった人口が増えるほどその関係の財源が破綻する可能性が考えられる。恥の意識から、障害の申請の資格はあっても手続きしない可能性もある。かりに彼等が就労できなければ、今度は孤独死とか衰弱死が起こってくる可能性がある。
                                    ③ 新「親の10ステップ」 解説 各人はどこまで進捗しているか。
<ステップ4> 世間体を恐れることなく問題解決のために「第3の風」をもとめた。 
<ステップ5> 夫婦そろって「親の会」「家族会」に参加して安心と癒しと勇気と元気をえた。
④ 家族の在り方について(U)は自論を話し、息子や3人の大学生の孫の今後の対応について述べた。
次回は7月20日(土)13時30分~同所にて     

★ 福岡の集い 5月20日 (月) 14:00~16:30 ( あすみん ) 参加者 10名

その日は足元まで濡れてしまうような悪天候でした。
常連の方さえお姿が見えなかったのですが、昨年度3月に東京、富山、福岡の3都市で開催された8050問題シンポジウムのビデオが届いていたので、それを一部上映しました。
特に東京のシンポジウムで楽の会の代表の方のお話が耳にとまりました。
福岡は2年前に地域に分散して親の会をやり始めましたが、東京もすでに地域ごとに親の会をやっていたことがわかりました。
そして集まって来られる家族に対して個別に丁寧にアセスメントを行っていること、家庭訪問も臆さずに実行されていること、また私たちが止めてしまった当事者支援活動(居場所活動)も活発に行われていることにさすがだと思いました。
専門家ではないからと踏み込まなかったのですが、親のお一人お一人の困りごとに対して、参加者ができうる範囲で考えていくことも必要かと思いました。
それをやるならやはり基本的なことを定期的に学習する必要があるなとも思いました。(F)