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楠の会だよりNo.175号(2017年1月)記事より

あけましておめでとうございます。夢をかなえて、少しでも前に進める一年にしたいと思います。

<2月の講演会案内>
講演会 ひきこもり支援と就労支援の実際

   講演会のお問い合わせは
   お問い合わせ先1:090-8222-7403 福岡「楠の会」
   お問い合わせ先2:080-5456-6060 福岡わかもの就労支援プロジェクト




<今月のエッセイ>
親が変わるということ

親の会の席上、楠の会のミーティングや書籍で「親が変われば子どもは変わる」と言われるが、親が変わるとはどういうことだろうかと疑問が投げ出されました。
ある人は、親子喧嘩のあとでこれではいけないと自省し、人を批判すれば批判の応酬となるだけだ、相手を悪く言わない、相手の話をよく聞くことにした。
このように態度を改めようと気付いた。これが、親が変わることだと、今は思っていると言われた。
ある人は、相手の気持ちに寄り添うことだと思うと言われた。
またある人は、子どもが何をしても怒らないことにした。
次の人は、ひきこもりの状態を一番良く分かっているのは子ども本人で、一番つらい気持ちでいるのは本人ではないかと気付いたことだといわれた。
私自身は、親が変わるという言葉になじめません。今までの自分が悪かったからひきこもった、良い自分に変わらなければという自己否定のイメージにつながる言葉と思うからです。上で皆が言われた「気づいた」という言葉のほうが好きです。
今まで気づかなかったことに気づいて前に進むという意味合いです。

「ひきこもり親の歩みと子どもの変化」(文末注)の中では「親が変わる」ということを親の歩みとして5つのステップで捉えています。

本の目次から拾うと次のようです。

<ステップ1>  何がなんだかわからない段階
ただ「普通」になってほしい。普通でないから恥ずかしい。何とかしなければ。親のせい。子どもの状態が理解できない。どうすれば良いか分からない。

<ステップ2>  子どもの状態を知る
相談窓口などでひきこもりの現実にショックを受ける。家族会で自分だけでないと安心。子どもを恥じるのは止める。

<ステップ3>  子どものつらさを理解する
子どもの気持ちを考える。子どもの現実を受け入れる。子どものペースで社会参加すれば良い。親が変わる必要性に気づく。子どもにプレッシャーをかけない。子どもの不安を取り除く。子どもの自己否定感を緩和させる。

<ステップ4>  ありのままの子どもを受け入れる
子どもを多面的に見る。正規のルートから外れた人生でもかまわない。子どもなりの人生を受け入れる。子どもを見守る。子どもの苦しみに寄り添う。

<ステップ5>  人生に新しい価値を見出す
ひきこもりについて自分なりの整理がつく。子どもの人生に意味を見出す。他の親の役に立ちたい。親自身が新しい人生を歩む。親子がいっしょにいること自体が喜び。

各ステップで親は色々なことに気づいています。
冒頭の親の会の皆さんの意見は、子どもの気持ちを考える、自己否定感を緩和する、子どもの苦しみに寄り添う等、ステップ3から4に相当する言葉です。
著者の船越先生は親がステップ3、4の段階で子どもは家庭の中でリラックスでき、社会参加のスタートラインにつくと言われています。

私たちは、働きバチと言われ、猛烈社員と言われる時代に生きてきました。
大量生産大量消費の片棒を担いできました。その価値観は、当時は正しかったし、今も活きていると思います(ここには反論もあると思います)。
しかし、今ひきこもっている子どもには働くことよりも大事なものがあります。
精神的にゆっくり休んでこころのエネルギーを蓄えること、自己肯定感を育てることだと思います。
人には、その人の数だけ価値観があると思います。どれが正しくてどれが間違いではなくて、どれもがその場に適切なものだと思います。
子どもにとって一番大切なものは何か、それに早く気づきたい。そう考えながら、子どもの社会参加の日が来ることを夢見ています。 A男       
(注)船越明子著 新曜社2015年1月発行

福岡「楠の会」支部会だより

数ある支部会だよりから2ヵ所をWEB編集者独断で選んでいます。他の支部会の状況をご覧になりたい方は、楠の会だよりNo.175号をご利用ください。

★ 宗像の集い メイトム宗像 12月21日(水) 

NHKで放送されたドキュメントを鑑賞しました。
コミュニケーションが取りづらい重度自閉症の方が本を書かれたり、その人が特殊な方法でコミュニケーションして自閉症の人の考えを伝えられるドキュメンタリーです。
印象的だったのは、自閉症の子を持つ親がどうすれば自閉症の子どもを喜ばす事が出来ますかとの問いに、何もしなくて良いですよ、今のままでよいですよという主人公の言葉であった。
「子どもは親が自分のために苦しんで努力しているのを見るのはつらいのです。親が笑っているのを見ることが子どもの喜びです。」と言われたときにハッとしました。
重苦しい、如何にも子どものことで苦しんでいる両親の姿を見せることで子どもはもっと苦しむかもしれない、明るい楽しい家庭でなければいけないのだと思いました。
今日の出席者の一人は、回復に向かう頃、免許取り立ての子どもの運転であちこち出かけたが、自分も本当に楽しかったし、子どももそれまでに蓄えた歴史の知識などで行く先々の説明を詳しくしてくれた。二人とも本当に楽しい時間だったと思えるほどだ。
今思えば、これが回復に役立ったのかもしれないと言われた。
もう一度私たちの生活を見直さねばと思いました。
次回は 1月18日(水)13時30分から、メイトム宗像205号室です。(A)

★ 福岡東部の集い 12月17日(土)コミセン和白 


東部親の会に初めて来られた方に、いつものメンバーが一巡して自己紹介を兼ねて近況などお話ししていただきました。
時間がたてば近況も変わってくるもので、この前とは違ってきている状況について意見交換などもしました。

「子どもにこのままでいいのか、これからのことなど核心に触れることは聞けなくて思いあぐねている」という言葉に、当事者の方が「心の傷に触れられると痛いのです。 親の思いが言葉に出さなくても空気だけでふーっと触れられているようで痛いのです」と教えてくださいました。

苦しい体験をしてこられた方の声を聞かせていただけることは、子どもの心に寄り添っていこうとする親にとってとても貴重なことだと感謝です。

また、子どもさんがいろいろな居場所で頑張られるようになったお母さんが、「子どもが問題を抱えてからは、否定、命令、押しつけの言葉を言わずに、どんな些細なことでもありがとうと感謝の言葉を言うように心がけている」と話してくださいました。

この一年間足を運んでいただいた皆様、お疲れさまでした。(S)