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楠の会だよりNo.190号(2018年4月)記事より

平成30年度福岡「楠の会」総会ご案内

居場所兼事務所を撤去し、地域ごとの親の集いをやる活動に力を注いで2年目が終わりました。

その成果はどうだったかを会員の皆様と共に検証しながら、新しい年度に繋いでいく総会を下記の要領で行います。
今回皆様のご意見を伺いたい重要なテーマが二つあります。

一つは80-50問題と言われる、ひきこもりの高年齢化と長期化に対する対策です。
高年齢の親たちにも、まだ回復の見込みのあるケースの親たちにも共通している願いは「わが子を社会に繋ぐ」ということだろうと思います。
そこで今年度は「わが子を社会に繋ごう」という目標を掲げ、フォーラム、シンポジウムなどの形で利用できる社会資源の情報収集とそのご紹介をすることを提案します。
ほかにも親だからこその創意工夫を皆様からも提案していただきたいと思います。
これは最新のニュースですが、今年度福岡県若者サポートステーションでは支援対象者を44歳まで伸ばす事業を始めました。

またもう一つは、長年手を付けなかった福岡「楠の会」の会則の一部を改正する提案です。
ひきこもりの親の会はいろいろありますが、私たち親の会の特色は、セルフヘルプ(自助)活動であることです。
従来の会則はセルフヘルプではなく、「家族支援」としていました。
ここではっきりとセルフヘルプ活動であることを明記してはという提案をしたいと思っています。
(詳細は当日配布する資料でご確認ください)。

ここでセルフヘルプとは何かをご説明します(かながわボランテイアセンターの例をご紹介します)。

セルフヘルプグループとは
  1.共通の問題を持つ当事者であること        
  2.参加者は自発的なものであること
  3.メンバーは対等な関係であり、仲間(peers)であること
  4.感情を共有していること            
  5.共通のゴールを持っていること
  6.基本的には専門家の関与がないこと
このようなグループ活動を通じて、
  ①人間同士の感情の開放と支え合い、
  ②メンバーが成長すること、
  ③モデルとなる人に出会う、
  ④役に立つ情報を得る、
  ⑤社会に向けて働きかける、
と言うようなことを努力目標として活動をやっていく予定です。
また、総会後家族交流会の場を設けます。
ぜひ最後までご参加ください。(文責 吉村)

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<4月の講演会案内>
「ひきこもりの就労支援の実際」

 4月21日終了しました
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<今月の投稿>

「ひきこもり支援と成年後見制度等の利用を考える」
   古賀 裕康
   (精神保健福祉士 認定成年後見人ネットワーククローバー会員) 
 

私は、専門職成年後見人(精神保健福祉士)として、現在8人の方の後見業務をしています(受任内容は、ほとんど親兄弟がいない40歳から60歳台の知的・精神・高次機能障害の方で事実上親代わりとしての後見業務です)。
私自身のこれまでの後見人業務の経験を通して、親亡き後のひきこもり支援として、成年後見制度を利用することは、有効な対策の一つと考えます。

成年後見制度というのは、高齢に伴う認知症や知的・精神障害などで判断能力をなくしたとき後見人を選任し、後見人が本人の代理者として金銭管理・身上監護を行うという制度です。
後見人が選任されていれば、親がいなくなった後に実質的に親代わりになって金銭管理・身上監護などの具体的な取り組みをしてくれるというメリットがあります。

しかし、ひきこもり当事者が誰でも成年後見制度を利用できるわけではありません。
利用できるのは、精神障害・発達障害・うつ等の症状がある方等で、後見申し立てに当たり主治医の後見相当(後見人を付ける方の状態の判断能力レベルにより後見・保佐・補助)との診断書が必要になります。
さらに家族以外の専門職後見人(弁護士・司法書士・社会福祉士・精神保健福祉士など)が就任する場合、後見人の報酬(本人の収入資産などのより月額1・5万円から裁判所が本人の収入等で決定)が発生します。

ひきこもり支援としての成年後見制度利用には、①病状・障害②後見人への報酬③医師の診断書等が必要であり限定的なものになりますが、1番ピッタリするのが、任意成年後見制度(移行型任意後見契約)かと思われます。

この制度だと、精神障害・発達障害等の医師の診断書も必要とせず、もひきこもり当事者であれば誰でもが利用できます。
任意後見制度とは、「本人が正常なときに任意後見人を選任し、高齢など認知症を発症し判断能力をなくしたとき備えて事前に後見人を選任しておく」というものです。

移行型任意後見契約とは、判断能力をなくし、任意後見契約が開始する前の段階(正常な段階)に見守り契約を公正証書で作成し、財産管理と身上監護をするというものです。
しかし、任意後見制度も任意後見人への報酬は必要です(裁判所でなく当事者間で事前に決定)。

また、後見・任意後見制度以外のひきこもり支援の一つとして、福祉型家族信託制度(親の預貯金・不動産などを信頼できる家族の誰かに委託し、親亡きあとも子供の生活費等の支払いなどをするもの。)があります。

今、“80-50問題”(長期化した50歳代のひきこもりの子供を抱える80歳代の高齢家族)が、社会問題となっており、親亡き後のお金と暮らしについてのプランニングが求められています。
生活保護・障害年金・成年後見・任意後見・福祉型家族信託制度等をどのように有効活用するかが当事者・家族会・相談支援機関・専門職後見人・ファイナンシャルプランナー等の実践的な研究学習・連携の必要性を感じます。

大牟田地区では今年度4月より隔月でひきこもり問題を抱える人家族や支援者を対象に、以下のような学習会を企画しています。
どこの地区からでも参加してください。
参加費は無料です。親たちの悩みの共有や情報交換を通じて、ひきこもる人たちの社会参加への道筋になればと思っています。
第1回目は香港映画を鑑賞しながら自らの問題点を学習したいと思います。
よろしくお願いいたします。(別紙参照) 


ひきこもり問題連続講座 「親なき後の自立を考える」

第1回4月28日(土)
香港映画「海洋天道」上映。自閉症の子を抱え余命短い父親が子の将来を悲観し心中を試みるが失敗。自閉症の青年と父親が将来の不安と苦闘する親子の物語(80分) 

第2回6月予定 
ひきこもりと生活保護制度利用 井上隆氏(元大牟田市役所保護課自立支援担当課)

第3回8月予定 
ひきこもりと障害年金制度利用 今村高志氏(大牟田市役所国民年金主査)

第4回10月予定 
ひきこもりと成年後見・任意後見制度利用 リーガルサポート会員 司法書士予定

第5回12月予定 
ひきこもりと福祉型家族信託制度利用 福岡県司法書士会員予定

第6回2月予定 
ひきこもりと就労支援施設 永江賢氏(敬愛園タンポポ就労支援施設大牟田サテライト)

第7回4月予定 
ひきこもりと差別問題を考える 大場和正氏(大牟田障がい者協議会事務局長)

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今月は他にも素晴らしい投稿記事があります。ぜひ楠の会だよりNo.190号をご覧ください。      

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福岡「楠の会」支部会だより

数ある支部会だよりからいくつかの支部をWEB編集者独断で選んでいます。他の支部会の状況をご覧になりたい方は、楠の会だよりNo.190号をご利用ください。

★ 筑紫野の集い  2月24日(土) 3月14日(水) (カミーリヤ)参加者6名

近況の話し合いとフリートークです。  
2月16日の<親が死んだらどうしよう?「80・50問題」について>の講演会を聞かれた方が要旨と感想をコピーして持ってきてくださいました。
それについて皆さんで学習しました。
親が亡くなった後ひきこもりの人は、困った時SOSを発信できるか、助けを訴える人がいるかが生死の別れ道と言う事で、池田先生から「東京では、よりそいネットワークを立ち上げ困り事の相談の場があるので、福岡にもこれからどうだろうか」というお話しがありました。
まだまだ今は何も出来ないという雰囲気になりました。
その中で「絶望的にならなくても良い、子は考える力を持っている」というお話しに、気持ちが明るくなりました。
3月号楠の会だよりにもありました様に、早急に考える問題だと思います。  
父親が真剣に動きだすのは当事者の自殺未遂や警察ざたになった時だという話がでました。
私達夫婦はカウンセリングで“腹を括って対応なければなりませんよ”と言われた事がありますが、それを思い出しました。
父親の協力が少ない中、あるご家庭のお父さんは現在の状況に対して少しでも良い情報はないかと、積極的に対応されているということでした。
そこのご家庭ではお子さんも動かれています。
またご自分の子供時代を振り返ってのお話もでました。
昔は忍耐強く、自分の意見を通さないのが良いとされていて、子供達もそのように思っているようなので、あまり我慢しないで甘えてもよい事を伝えたいとの意見もでました。
私達は早急に子供達が外に出て働く事を求めがちです。
しかしそこに行くまでの過程が大事だという事。寄り添いながら気長に、問題を当事者だけに求めず、家族がちゃんと機能しているかを反省しながら徐々に進む事が必要なのではということでした。    

★ 親父の会 3月17日(土) 中央区平和3丁目市営住宅集会所

 都合により少人数だったが活発なご発言で充実した会でした。

1、OSDの池田会長の講演から、今やらねばならぬことは心の準備として例えば遺産相続に関連して
①資産の概算把握 
②当事者とその他の要援助者(例えば孫達への進学援助)対する考え方 
③不動産の活用と処分 
④親の終末期のあり方、遺言状など専門家に相談する前の自分なりに準備することが急がれる。

2、U氏への朝日新聞本社の昨年末の取材については、同社発行の専門月刊誌「ジャーナリズム」(毎月10日発売800円)4月号に「平成とは」の特集で発売と連絡あり。 
一般書店では扱っていない、大きな図書館に置いてある。

3、「ひきこもり新聞」月刊紙、500円、の購読のおすすめ 当事者向け、インターネットで受信販売。 パソコンしているならOK.

4、3月14日NHKラジオ、テレビのローカルニュースで「内閣府ではバブル期にひきこもった40歳から45歳の対象者を調査した結果、九州だけで約2万人いるとわかり、全国総額13億円で社会援護局を通じて訪問支援、就労準備支援を行う」と報道があった。
未就労若年者の支援が39歳から44歳まで延長されたという。
(詳細は同封のチラシをご覧ください) 

5.当会でもKHJ本部の事業「ひきこもり訪問支援養成講座」で資格認定者は年次増えて、会報、総会などでPRしているが申し出が無くて数年経過している。
親御さんがひきこもり状態なのかと憂慮している。
新しい温かい外の風を是非入れましよう。
これが第1歩です。
わが親父の会でも、まず傀より始めで会員相互訪問を実験的にやってみようということになった。
まず経験してみようと言う計画を持っている。
現案としては 
1)月1回の日程を調整して、相互家庭訪問支援を行う     
2)2名1組で午前11時30分頃から昼食を食べながらお話をする。     
3)できれば4月から日程、訪問宅、訪問者を決め実行してみたい 

6、グループミーティング  
・月1回病院に得意の油絵(院長先生、猫)を持参して連れて行っている。描いた絵を褒められると喜ぶ。別居先の近くが再開発工事中の騒音で困っている。  
・息子の友人の農場に加勢に行っていたが手を痛め治療のため休業している。
・お陰で勤務して1年になった。仕事上の苦情も言わず休日、有給休暇もあり平穏に過ごしている。
時には私の好物を買って来てくれる。
これも近所の支援者の皆さんのおかげとお礼を申し上げている。
私は息子には挨拶と感謝の言葉のみを言う。
今は孫の大学卒業が心配。 
*次回予定 5月19日(土)13:30~ 中央区平和3丁目市営住宅集会所 世話人/宇都宮正(092-522-2956 )    (F)

★ 宗像の集い  3月21日(水) (メイトム宗像) 参加者/ 女性4名 男性2名

1、NHKカルチャーラジオ 日曜カルチャー「人間を考える 思いがけない人生」(3)を聞いた。
僧侶・フリーアナウンサー…川村妙慶さんのお話です。
1時間の番組の中で特に心に残ったのは、妙慶さんのお兄さんに関する部分です。
妙慶さんが高校生の頃、突然僧侶のお父さんが亡くなります。
妙慶さんもお兄さんもやりたいことがあるので僧侶の跡継ぎはやりたくない。
しかし、跡継ぎが必要なのでお兄さんに無理やりその役目を背負わせ、仏教系の学校に入学しました。
お兄さんは入学式が終わるとすぐに家に戻ってしまい、そのままひきこもりの生活に入りました。
次は妙慶さんが僧侶になるべく仏教系の学校に入ります。
数年の後、妙慶さんの先生が突然所在不明になります。
行く先は妙慶さんの実家のお寺でした。
「呼びりん」を鳴らして、「伝えたいことがあって京都から来ました。しんどかったね。つらかったね。」とだけ言って帰っていきました。
ひきこもっていたお兄さんは、わざわざ京都からきて他にも言いたいことがあるんだろうと、家の外を見ましたが誰もいません。
お兄さんは何が言いたかったのかを聴くために、京都の学校まで行ったそうです。
そして、学校に再入学し、今はお兄さんがお寺を継いでいるそうです。
強い言葉でなく、つらい気持ちに寄り添う言葉に動かされてお兄さんはひきこもりから脱出したようです。
お坊さんは人についてよく勉強されているのだなと感心した次第です。

2. 参加者によるフリートーク
・ひきこもりで、運動不足で健康状態が悪いのではないかと心配しているという声がいくつもあった。
どうすれば診療を受けるのか、良い知恵がないかと話し合った。
・引きこもり新聞1月号はひきももり当事者の自助グループHA(ひきこもりアノニマス)の特集でしたが、HAの集会は福岡でも行われています。
福岡七隈グループミーティングで第2水曜日にあります。
詳細は「ひきこもりアノニマス」のホームページを参照ください。
*次回予定 4月18日(水)13:30~  メイトム203号室