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楠の会だよりNo.194号(2018年8月)記事より

フォーラム「わが子を社会につなごう」は好評でした!

7月16日(月・祝)久しぶりに大きな行事、フォーラム「わが子を社会につなごう」を開催しました。
あまりPRに力を入れなかったので集まりを心配していましたが、会場となった“あすみん”は時間前から熱気で溢れていました。
はじめに司会者より、「“ひきこもり”は自己治療である(精神科医 神田橋條治先生)と言われるが、手助けが必要です。
そこで社会参加のスタートにある当事者への手助けとなっていただける専門機関をご紹介するために今回のフォーラムを開きました」と説明がありました。
続いて、3団体それぞれ持ち時間50分で説明、事例紹介と質疑応答をしていただきましたが、とても内容が濃く、可能であればもう一度1団体あたり2時間くらいかけてじっくりお話を聞いてみたいと思いました。
以下会場でのやり取りをできる限りお伝えします。
なお、事例紹介の詳細は省略しています。

【プログラム1】福岡市ひきこもり成年地域支援センター「よかよかルーム」
講師:浅海道子氏

(以下よかよかルームとします)
所在地:福岡市中央区舞鶴2丁目5-1あいれふ3F☎︎092-716-3344

事業内容
家族支援と個人支援、面談と訪問を中心に活動。
利用できるのは福岡市在住の概ね20歳以上の本人やそのご家族で年齢制限(上限)はありません。
ひきこもりに特化した相談窓口として専門性の高い臨床心理士、精神保健福祉士、社会福祉士、キャリアコンサルタントなどが対応にあたっています。
家族のご希望と本人の承諾があれば訪問もしています。
今グループ活動に参加できるようになった若者や就労に至った若者が増えています。

「フリースペースとろっこ」について
パーソナリティ障害、身体表現性障害、同一性などと診断された人も含め年間2,000人利用しています。
福岡若者サポートステートションと共同で就労支援をしています。
他の団体の参加者との交流で良い刺激となっているようです。
就労後あるいは卒業後の方が7割、不登校からが3割。
就労したいが何から始めてよいかわからない、仕事にも学校にも行かないで毎日家に居る、コミュニケーションの練習をしたいが友人と疎遠になって機会が無い、以前は働いていたが今後のことが不安である、などさまざまな人たちの居場所となっています。
音楽を聴いたり読書をしたり食事をするなど、ほっとできる場所自由な場所を念頭にしています。
「とろっこ」から就労へゆっくり過ごせる場所の確保を第一に、コミュニケーションブラッシュアップセミナー、グローバルコミュニケーションブラッシュアップ講座(英語での会話は怖くない)、パソコン講座、ペン習字、就労グループミーティング、グループワーク火曜(料理・ボランティア活動)、グループワーク木曜(ひきこもりのかた対象にフリートーク・テーマトーク)などを行っています。

事例紹介:20代女性の就労事例、40代男性の就労事例(詳細は省略)

質疑応答1:
Q/どのように本人を専門機関へ誘導すればよいでしょうか、また面談を希望しても順番待ちのようです。
A/機が熟すまでじっくり待って、本人がその気になるときは必ず来ます。
面談については初回枠を作って8枠に増やして対応しています。

質疑応答2:
Q/なかなか来れない親や途中で来なくなる親もいると思うが、相談に来る親の方々の特色を教えてください。
A/長くかかると覚悟ができている辛抱強い方々が多いようです。

【プログラム2】福岡若者サポートステーション 
講師:平野幸世氏・古賀一郎氏

(以下サポステとします)
所在地:福岡市中央区天神1-4-2エルガーラオフィスビル11F・12F☎︎092-739-3405

事業の意義
働くことに踏み出したい若者たちの働きだす力を引き出す(バックアップする)こと。

来所したいきさつ
本人がネットなどで調べて来所されたケースが4割強、そのほか家族や友人に同行、ハローワークや医療機関の紹介で、など。

就職が決定したときの経路
ハローワーク=32%、その他民間職業紹介事業など。

事業の取り組み手順
状況確認のためのインテーク面接〜心理面接〜キャリア面接を行いその過程で各種プログラムを利用しながら就労へ向けて取り組んでいく。 職場への定着を目指して支援しています。

各種プログラムについて
1)職場体験プログラム
ステップ1 = 仕事について具体的なイメージを持っていない方は毎日通うことを目標に、例えばA型就労施設から 
ステップ2 = 意欲はあるがコミュニケーションが取れない方は、例えば小規模なお菓子製造・スーパーでの接客・清掃業やベッドメイクでの職場体験を 
ステップ3 = ステップ1・2を行っても希望が見つからない方は、例えば農園での職場体験・囲碁教室の手伝いなどを などステップに応じて経験を続け自信をつけてもらう

2)サポステ塾(あすみんにて開催、コミュニケーション講座、就活講座、認知行動ワークショップ)
3)交流会(ディスカッションやスポーツ、清掃ボランティア、農業体験などを通じて社会に関わる)
4)よかよかルームの「とろっこ」と交流(上記ご参照)
5) その他 家族セミナーやOB会、OG会を開いています。
6)サテライト(支部)を大牟田、久留米、糸島、宗像で開催

今年度新規事業
九州沖縄で一か所、就職氷河期支援プログラムとして40代前半への支援を行なっています。
資格取得やハローワークとの連携も進めている。

事例紹介:20代男性の就労事例、10代男性ハローワークとの連携事例、30代女性のポスターを見て来所された就労事例、20代男性の就労サポート事例(詳細は省略)

質疑応答1:
Q/心理面談についてどのようなかたちで提案されましたか。 
A/ご本人の弱った姿が見えたので悩みとかを思い切り話せるよう臨床心理士による面談を提案しました。

質疑応答2:
Q/家族セミナーへの参加は登録が必要でしょうか? 
A/登録は無くてもよいです。

質疑応答3:
Q/「就職氷河期世代」の取り組みの特徴を教えてください。また、福岡以外の県の方は受け付けておられるのか?
A/多くはないが親の介護が問題になってきているようです。親が団塊世代で退職していることが多い。自力で仕事を探す方向の方、理論的で饒舌な方が多い。他の世代に比べて緊迫度が高いようです。九州山口では福岡のみになるのでこちらをご利用ください。

質疑応答4:
Q/認知行動ワークショップとは? 
A/認知行動療法を元に認知の歪み(自尊感情の乏しさ)を対象に行っています。登録者でなくとも受けられるよう今後検討します。

【プログラム3】キャリアチャレンジカレッジ博多     
講師:松井玲子氏

(以下CCC博多とします)
所在地:福岡市中央区清川3丁目14番7号2F☎︎092-664-6209

対象は障害者として手帳を持っている方(持ってなくても来談可)、精神科などで自立支援医療を受けている方。

利用までの流れ
1)まずはホームページや電話あるいはメールでの利用相談を受けます。
年齢制限はありません。
親だけでも受け付けます。
また来談できないケースでは訪問もしています。
2)精神保健福祉士による初回面談のあと見学・体験利用をしていただく。
カリキュラムとして、社会的マナーを身につける、コミュニケーションの練習、スポーツやヨガ、症状から回復するための方法を学ぶリカバリーラボなどがあります。
3)受給者証の手続きの役所同行や、障害者福祉事業で新しくできた「計画相談事業」(※)での個別計画作成にも対応しています。
(※本人の今後の生活などご家族と一緒に話し合います。詳しくは障害者事業所にお尋ねください)
4)利用契約締結後メインサブ2名の担当者で支援します。

事例紹介:50代男性、生活保護窓口の就労相談員から医療機関さらに当所につながった就労事例(詳細は省略)
精神とか発達とか障害というと抵抗があると思うが、受け入れてくれる場所はある。
自立とは支えてくれる人を増やすこと。

質疑応答1:
Q/松井さんの資格は? 就労移行支援事業所の数は? 
A/資格は持っていない、職歴は書ききれないほどたくさんありその経験が今につながっていると思います。
事業所は県内に170くらいあります。

質疑応答2:
Q/経費の負担は? 
A/当所を含み就労移行支援事業所は助成金で成り立っているので本人負担はほとんどありません。
実習企業にとってメリットは障害者雇用枠の充足です。

質疑応答3:
Q/就労移行支援事業所とは? 
A/就労継続支援A型は雇用契約を結び、月7-8万円の賃金になります。
就労継続支援B型は重度の障害者に日中活動を兼ねて働く場を提供しています。
就労移行支援事業所では一応2年間の期限で、一般企業の障がい者枠または一般就労を目的として、その準備や訓練をしています。  
        (文責 会報編集担当者)

【アンケート集計から見えること】

会の運営上参考にさせていただくために、今回参加された方々に簡単なアンケートを取らせていただきました。

参加者50数名、うちアンケート提出者は30人程でした。
来場者は福岡市が半分程、あとは周辺地域でしたが、他県からお見えの方もありました。 大変ありがたく思います。

参加者の年齢(親兄弟や親せきが大半)は60代が半数、次が70代であることはやはり高齢化傾向が見えています。

当事者は男性が半数で女性が1/3、以前から比べると女性のカミングアウトが進んでいるのかもしれません。年齢が20代5人、30代14人、40代7人、50代2人とこちらも高年齢化が見えています。

最後に各団体の紹介について、以下の区分でお尋ねしました。
A. 利用を考えたい B. 関心と興味をもった C. よくわからない D. 「我が家の場合」は利用しない(できない)

3つの団体すべて皆さんが、関心と興味を持ち、できれば利用したいと答えられていました。
ただまだ親との会話ができていないところもあり、これからやっていこうと思いを新たにされた方、せめて家族教室に出て学習していきたいと言う方、或いは既に利用されていて、安心された方もありました。
「よかよかルーム」は福岡市内を対象としているので使えない、他地域にも同じような支援が欲しいとの要望もありました。

若者サポートステーションは今まで39歳まで対象だったのが、就職氷河期世代にまで延長され、40代前半まで支援が始まったこと、他県でも相談に乗れると言う説明に期待を寄せられていました。
まだ就労は無理だが、いい支援内容をお聞きしたので親として頑張ろうと思うなどもありました。

ひきこもり関係では障害者の事業所について知らない方が多いかもしれません。
CCC博多の説明はそのような方には新しい情報だったようで、一つの支援方法として理解する機会でもあったようです。
特に40歳後半以降のケースには今回紹介された50歳のひきこもり支援は希望の灯になったようでした。

最後に楠の会への要望をおたずねしたのですが、様々な情報や学習会の機会を作って欲しいと言うのが一番の要望でした。
ご期待に副うべく努力を重ねていく所存です。
今回のフォーラムへの参加とアンケートへのご協力ありがとうございました。
講師の方々にもご多忙のところを、貴重な情報をご提供いただき感謝申し上げます。(Y)

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<9月の催し物案内>
第3回大牟田ひきこもり学習会         
日時:2018年9月1日14:00~                         
場所:大牟田市中央公民館                         
    大牟田市原山町13番地3                         
講師:今村高志氏(大牟田市役所国民年金主査)  

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今月は他にも素晴らしい投稿記事があります。ぜひ楠の会だよりNo.194号をご覧ください。
なお、当ホームページに「楠の会だより投稿」のサブページを設置しました。
こちらの方もご利用ください。☞楠の会だより投稿      

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福岡「楠の会」支部会だより

数ある支部会だよりからいくつかの支部をWEB編集者の独断で選んでいます。他の支部会の状況をご覧になりたい方は、楠の会だよりNo.194号をご利用ください。

★ 宗像の集い 7月18日(水)13:30~1600 (メイトム宗像)参加者 5名


①テレビ番組(FBS「そこまで言って委員会NP」)より録画(30分)を見る。
バラエティ番組のなかの「いじめ」関係部分に気になる情報があったので鑑賞した。
番組中、東京海洋大客員助教授・さかなクンが12年前に朝日新聞にエッセイを寄稿した内容を引用していた。
「海の中ではメジナは仲良く群れて泳いでいるが、狭い水槽に一緒に入れたら1匹をみんなで攻撃をはじめました。いじめられっ子を別の水槽に入れると、別の1匹がまたいじめられました。助け出してもまた次がいじめられる。広い海ではこんなことは無いのに狭い水槽ではいじめがはじまる。」
(さかなクンが)中学時代のこと、「仲間外れにされた子がいました。二人で釣りによく行きました。特別なことはしてあげられなかったけれど、その子はほっとした表情をしていました。大自然の中で、隣に誰かがいてくれるだけで安心できたのでしょう。ぼくは変わりものですが、大自然のなか、さかなに夢中になっていたらいやなことも忘れます。大切な友だちができる時期、小さなカゴの中でだれかをいじめたり、悩んでいたりしても楽しい思い出は残りません。外には楽しいことがたくさんあるのにもったいないですよ。広い空の下、広い海へ出てみましょう。」
番組の中で別の出演者も、何度か新しい環境に移った経験を持ち、移ったとたん、今まではずいぶん狭い閉鎖的な環境だったと気付いたと言います。
広い大きな世界に移りましょう。
②参加者によるフリートーク
お父さんの都合が良いとき、たまにではあるが父子2人でドライブに行っている。狭い家の中から出て、大自然の中ですごすのも良いことだなぁと思う。 
東南アジアに親戚がいるので、そこで過ごすなり、仕事を手伝うなりして、環境を変えることも良いことかもしれないと思った。東南アジアでは、生きるためには働くことが必須で、しかも職業選択にえり好みの余裕がない状況だそうだから、このような環境を体験することも良いのではとおもう。
③次回予定 
8月はお休みとし、
次回は、9月19日(水)13時30分~  メイトム101号室。(9月は部屋が変わります)       2018.07.20 A男    

★ 親父の会  7月21日13:30~16:30  (市営住宅 集会所)参加者12名


新会員6名の入会があり、やっと親父の役目の重要性が認識されたとの感慨をもった。
酷暑の中、遠方からもお出で頂いた。
皆さんの発言にも真剣さを感じた。

新旧会員の自己紹介と現状の説明、最近の話題などを取り上げた。

1)6月30日(土)大牟田学習会のテーマ「ひきこもり支援と生活保護制度の活用」が話題提供され、受けるための条件や最低限度の保障について学習した。

2)ひきこもり案件を扱っている機関・団体について
国では、内閣府・総務省(調査)、厚労省(法や施策の立案)があり、直接サービスのレベルでは、福岡県と政令都市福岡市・北九州市にひきこもり地域支援センターがある。
福岡市は「よかよかルーム」(あいれふ3階)、北九州市では「すてっぷ」(戸畑駅に隣接のビル内)が、ひきこもりに関する相談などを行っている。
その他市町村では、福岡県精神保健福祉センター(春日市)内の同窓口を利用することになる。
ほかにも相談の窓口として、各地域保健所、社会福祉協議会、障害者福祉サービスの事業所、生活困窮者自立支援制度の委託事業所(グリンコープ等)が利用できる。

KHJ全国ひきこもり家族会連合会(本部東京)は、当事者の親が設立している親の会で(福岡「楠の会」もその支部である)、会報「旅立ち」を年4回発行、行政への窓口を設けている。
今年11月10日(土)、11日(日)広島市で全国大会を開催。
誰でも参加できるのでぜひ出席してください。(詳細別紙)

3)福岡市は人口150万の大都市で、そのひきこもり者数は1.2万人いると推定される(0.8 % )。
現状のままでいいのか、急がれるのは8050問題(高齢者問題)への対応である!

4)4年前からKHJ本部でピアーサポータ―養成研修会をしている。
当会でも数人が研修を受けている。外からの風を入れるためにご自宅に伺ったり、指定の場所で個人的な相談を受け付けている。
よろしければご利用ください。

5)グループミーティング 会員それぞれ真剣に本音を吐き合った。
時間が足りなかったようだ。ほかの人の話を参考に、自分はまず何をすべきかを考えるヒントになればと願っている。

6)推薦図書「家族はこわい」(斉藤学著 日本経済新聞社・新潮文庫)。副題が「母性化時代の父の役割」となっていて、父親には必読書だと思う。是非一読を。

次回第30回 9月15日((土)13時30分~第30回 飲料水持参のこと。 (U)