■厚労大臣メッセージ■

令和元年6月26日、根本厚生労働大臣とひきこもり関係団体(KHJ全国ひきこもり家族会連合会、ひきこもりUX会議)との意見交換会が開催され、大臣メッセージが発信されました。
以下、全文を掲載します



ひきこもりの状態にある方やそのご家族への支援に向けて

川崎市や東京都練馬区の事件など、たいへん痛ましい事件が続いています。
改めて、これらの事件において尊い生命を落とされた方とそのご家族に対し、心よりお悔やみを申し上げるとともに、被害にあわれた方 の一日も早いご回復を願っています。
これらの事件の発生後、ひきこもりの状態にあるご本人やそのご家族から、国、自治体そして支援団体に不安の声が多く寄せられています。
これまでも繰り返し申し上げていますが、安易に事件と「ひきこもり」 の問題を結びつけることは、厳に慎むべきであると考えます。
ひきこもりの状態にある方やそのご家族は、それぞれ異なる経緯や事情を抱えています。
生きづらさと孤立の中で日々葛藤していることに思いを寄せながら、時間をかけて寄り添う支援が必要です。
誰にとっても、安心して過ごせる場所や、自らの役割を感じられる機会があることが、生きていくための基盤になります。
ひきこもりの状態 にある方やそのご家族にとっても、そうした場所や機会を得て、積み重ねることが、社会とのつながりを回復する道になります。
また、ひきこもりの状態にある方を含む、生きづらさを抱えている方々をしっかりと受けとめる社会をつくっていかなければならないという決意を新たにしました。
まずは、より相談しやすい体制を整備するとともに、安心して過ごせる場所や自らの役割を感じられる機会をつくるため に、ひきこもりの状態にある方やそのご家族の声も聞きながら施策を進めていきます。
そしてより質の高い支援ができる人材も増やしていきます。
ひきこもりの状態にある方やそのご家族は、悩みや苦しみを抱え込む前に、生活困窮者支援の相談窓口やひきこもり地域支援センター、また、 ひきこもり状態にある方が集う団体や家族会の扉をぜひ叩いて下さい。
国民の皆様におかれましては、あらゆる方々が孤立することなく、役割をもちながら、ともに暮らすことができる、真に力強い「地域共生社会の実現に向けてご理解とご協力をお願いいたします。
令和元年6月26日         厚生労働大臣 根本 匠